落語「時そば」に見る商売の基本「商い」とは?

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落語の世界の価値観

落語からはいろんなものが学べますよ。

3世代でもラクラクのバリアフリー旅、
そして家族で落語を楽しんでほしい…
鈴の宿 登府屋旅館の 遠藤直人(@naaot)です。

「落語がわかれば、世の中のたいていのことは理解できる。動じなくなる。」
というようなことをよく立川談志師匠はおっしゃっていました。

「落語の世界では…」なんていうフレーズで始まるときは、落語の世界っていうのは、ノスタルジックで古き良き日本で、悪い人がいなくてとか勝手に想像していました。
でも、実際には、それだけでなく、もっと人間の根本的な欲求だったり、クセ、思考パターンに至るまでいろいろ読み取れたりします。

そんな中、今日は商売についての金言を…。

商売とは?!

落語「時そば」に出てくるフレーズ。

「時そば」のワンシーン

こんなやりとりがあります。

「どうだい商売は?景気の方は?」
「へぇ、あんまりよくありませんな。不景気で。」

「そうなの?まぁ、悪いあとは、必ずいいっていうからな。
飽きずにやらなきゃいけねぇよ。商いって言うくらいだから。」

「お客様、うまいことおっしゃいますね。へい、かしこまりました。」

「商い」と「飽きない」をかけてる。
ちょっとしたシャレ。

昔は、そう捉えていました。

でも、何度も聞くにつれ、「飽きずにやらなきゃいけねぇよ。」に愛を感じるようになりました。

ご商売をされていれば、きっと感じるでしょう。

普通ならあきらめずにやらなきゃいけない」です。

商売をやっていて、うまくいかない、苦しい。
そろそろ、うちもダメか。
あきらめようか。

そんな思考に陥りがち。

でも、落語は別次元から「あきらめず」ではなく、「飽きずにやりなよ」と言ってくる。

「あきらめるって?オメェ、飽きてきてんじゃないの?」という。

勝つか?負けるか?
儲かるか?儲からないか?
続けるか?あきらめるか?

そういう次元じゃない。

「好きでやってんだろ?なら飽きずにやれよ」というエール。

「飽きてるのは、何か忘れてるんじゃねぇか?」ともとれるし、「飽きないようにもっと工夫しなよ」ともとれる。

いずれにしても「あきらめる」なんていうせこい了見を超越している感覚。
たまらなく好きです。

まぁ、そのセリフをいう男が、この後あっさり一文ごまかしていくんですけど、それもまた落語らしい。

落語は、サゲ(オチ)やクスグリ(ギャグ)、物語自体が注目されがちですが、ストーリーで描かれる人物像やちょっとしたセリフもとても意味があります。
特に、古典落語は、何人もの名人が磨いてきた噺ですから、セリフひとつに人間が出てます。

こうやって見ると、改めて落語って深いし、おそらく完全にわかりきることはないと思います。
それでいて楽しいから、より多くの落語の場に立ち会いたいと思ってしまいます。

というわけで、次回の落語会は、日曜のお昼。
よろしければ、ぜひ生の落語を体験してください。

寄席どうふ 立川こしら落語会

 

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