熊本地震でキャンセル相次ぐ観光地のみなさま。3つの局面での対処法

この記事は11分ぐらいで読めます♪読み応え十分!どうぞお付き合いください^^

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震災後は、3つの局面がある

この記事は、東日本大震災の経験を踏まえ、被災地の旅館の皆様向けに本音で書かせていただきます。
もしかしたら、行きすぎた表現やお気に召さない部分があるかもしれませんが、ご容赦ください。

鈴の宿 登府屋旅館の 遠藤直人(@naaot)です。

あの日、果たしてこの闇はいつまで続くのだろうか…と思いました。
でも、ゴールデンウィークには、別世界でした。

潮目は、必ず変わります。

昨晩、湯布院の友人から悲鳴のようなメッセージをいただきました。

震災の声キャンセルの嵐だそうです

こんばんは。
湯布院は今、キャンセルの嵐でエライ事になっております 涙
偏向報道するメディアに対して、何か手はないでしょうか?
アイデアがありましたら、どうぞよろしくお願いします。

ちょうど、昨日のブログを書き終えたところでして「やはりそうか…」と思いました。

キャンセルの嵐。

電話が鳴れば、キャンセル。
それ以外の電話は鳴らない。

2011年の3月といっしょです。

旅館業にとって、予約帳が真っ白なのは恐怖です。
明日も休館、ずっと休館。
未来がわかってしまうのです。

でも、潮目は変わります。

経験上、潮目ごとの具体的な対応をまとめてみました。
参考になれば幸いです。

災害直後、「危ないかも期」

まさに今です。

本州の私は、友人のSNSの投稿やテレビで現地の様子を見ています。
テレビの報道により、世の中の空気が作られます。

今の空気は、「まだ危ないかも…」です。
もちろん一日も早く災害が収まるようお祈りしております。

相手が地震ですし、気象庁の発表もまだ警戒レベル。

すると、一般のお客さまとしては、「まだ危ないかも…」と思ってしまいます。

それは、地震への恐怖だけでなく、今行っても交通状況が分からないし、災害復旧の邪魔になるかもしれないという及び腰も含みます。

「危ないかも期」は、ライフラインの復旧、ガソリン、生活物資の安定が最優先です。
一般の観光客は、行きにくいです。

この時期は、素人は現地入りせず、プロに任せるのがベストだからです。

それでもできることはあります。

被災者を受け入れる

すでに旅館組合では動いていますが、今、車のなかや、外で避難している被災者を受け入れられます。

具体的には、避難所に張り紙やツイッターやフェイスブックでの呼びかけが有効です。
できれば、組合などでまとまっているといいです。

さらに、宿の特長を書いてください。
「お年寄りが泊まりやすい」
「Wi-Fiがある」
「大人数で1部屋可能」
「ペットも可能」
「赤ちゃんグッズやおもちゃがそろっている」
「夜中もお風呂に入れる」

お客さまも選びやすくなります。

復旧業者を受け入れる

停電や断水、ガスが止まっている地域には、遠くから応援チームが来ていることがあります。

復旧業者に宿の情報を伝えてください。
彼らは24時間、不眠不休で働いてくださいます。

お風呂だけでも喜ばれます。

5年前、車で1時間離れたところから、夜中の12時にお風呂だけ入って帰られたNTTさん。
「生きかえりました。また戻って仕事します。」
と去っていきました。

復旧業者さんへは、24時間チェックインやお風呂や食事提供の可能な時間、弁当対応、wi-fiなどをお知らせすると喜ばれます。

マスコミにマイナスの情報を流す

わざわざやらなくてもいいですが、この時期は、被害が大きいことを伝えるしかないです。

今は、関心を持ってもらうのが大事です。
なにも報道されず、世間が無関心よりは。

マスコミも悪気があってやっているわけではありません。
特に、地元である熊本や大分のマスコミの方は、何とかこの現状を伝えなくては!と思っていると思います。

宿にとって、相次ぐキャンセルは悔しいですが、全体数をまとめるなどして「〇件、〇人のキャンセル」と伝えてください。
あくまでも、被災直後の今だけの措置です。

行政にも伝え、できれば行政と民間のプロジェクトチームを作れるといいです。
県、市、観光協会、旅館組合などのトップと若手がいっしょだと動きが早いです。

SNSにその都度アップする

どんな情報でもいいです。
アップすることでシェアされ、伝わり、必要な人に届きます。

写真でも動画でもツブヤキでもとにかくアップしてください。

 

ライフラインが復旧、「危なくない期」

いつといいきるのは難しいかもしれませんが、世間の空気で「災害が収まった」と感じられたら、「危なくない期」です。

被災者の皆様が、今よりも安全な場所で過ごせ、足りなかった物資も落ち着き、ライフラインが復旧します。
復旧と復興へ向け一直線です。

ボランティアを受け入れる

日本中からボランティアがやってきます。
宿が必要な方向けに情報を流してください。
被災地までの交通情報や駐車場、自分で準備するべきものなどもあわせて伝えてください。

プラスの情報を流す

災害が落ち着くと「現地の復旧度合」をマスコミは伝えはじめます。
ここで、ようやくプラスの情報を流してください。
やり方は、FAX1枚でいいです。

プレスリリースの作り方。FAX1枚でマスコミを呼んじゃう

「炊き出しをする」
「お風呂を開放する」
「ボランティアをする」

なんでもいいので、動きがあったらマスコミにも知らせ、SNSにアップしてください。

 

一般の観光客も!「大丈夫だ期」

交通機関や道路が復旧すると、本格的に落ち着き、ようやく一般の観光客が訪れるようになります。

このころには、旅行会社の窓口などでも「もう大丈夫ですよ」と会話できます。

モデルルートを伝える

今回、特に印象的なのが、道路の被害です。
テレビだけの情報だと車での移動が困難そうに思えます。

ですから、旅行者でも安全に通れるルートと観光プランをタイムスケジュール付きで伝えてください。

マイクロバスでの送迎をする

観光客としては、道路が不安ですし、渋滞で現地にご迷惑もおかけしたくない。
そして、ガソリン不足にもしたくない。

ですから、マイクロバスがあるなら送迎付きのプランですと観光客は気兼ねなく行けます。

行政の支援を活用する

行政の支援もこのころに具体的になってきます。

災害当初は、マイナスをゼロにする施策ですが、このころには、ゼロをプラスにする施策が出てくるはず。
行政の方とうまく連携しながら、地域のためになるいいプランを考えてください。

お客さまの声を動画で

安心感は、他のお客さまの声が一番伝わります。
ひとことでいいので、動画で撮って、Youtubeにアップしてください。

ここまで来れば、あとはお客さまが勝手にSNSにアップし、どんどんプラス情報が連鎖して伝わります。

今は大変な時期だと思いいますが、この先、潮目は必ず変わります。

引き続き、こちらでも動いてみます。
がんばりましょう。

 

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