ボール、収まってる?まちづくりは受け手が命
この記事は10分ぐらいで読めます♪読み応え十分!どうぞお付き合いください^^
大迫選手に学ぶまちづくり論
サッカーで例えてみます。
3世代でもラクラクのバリアフリー旅、
そして家族で落語を楽しんでほしい…
鈴の宿 登府屋旅館の 遠藤直人(@naaot)です。
今日は、まちづくりのお話。
私は、小野川温泉のまちづくり組織や、米沢八湯、山形県旅館組合青年部と様々なレイヤーでまちづくり的なことをやっています。
そこで、今、もっとも危機的に感じていること。
それは、「受け手の少なさ」です。
基本的にまちづくりは、ボランティア的な活動が多いです。
つまり、本業ではない。
まちづくりで給料が出るわけではなく、旅館業をしないと仕事ではありません。
ですから、「本業じゃないし」のスタンスだと永遠にまちづくりはしなくてもいい。
しかし、観光業は、まちづくり的な活動をしないとなかなかノビシロが生まれないというパラドックスがあります。
本業が好調ならいいですが、下向きになりかけてから本業だけに専念しても伸びない。
そこで、元気のあるうちにまちづくりをしたほうがいい。
まちづくりの受け手とは?
まちづくりの受け手でイメージするのは、大迫選手です。
ニワカの私でも知っている大迫選手のすごさ。
・どんなボールでも、きちんと受ける
・仲間が上がるためのタメを作る
・ちゃんと次の展開へつなげる
このあたりじゃないでしょうか?
まちづくりも同じです。
どんなボールでもきちんと受ける
あまり知られていませんが、まちづくり団体のトップになったりすると、いろんなお話が舞い込んできます。
「観光キャンペーンで何かやりませんか?」
「こんな商品作りませんか?」
「一緒に〇〇しませんか?」
なかには、うさんくさい話や荒唐無稽な話もけっこうあります。
例えば、「小野川温泉の川に川床を作りましょう!」という提案資料をお持ちになり、熱く語る。
「で、その予算は?」と聞くと、「温泉街でなんとかしたらいいのでは?」という。。。
いきなりのパワープレイ。
もしくは、「温泉で〇〇を作りましょう」というメーカー系。
売れるかどうかわからないけど、メーカーとしては生産して、納められればいいのでとにかく作りたいという。。。
そんな経験が続くとまずは疑ってかかるクセがついたり、どうせうちでは無理だとあきらめたりします。
そして、せっかくのいい話でも動かない結果に。
経営者や次期経営者が多いだけに、「司令塔」的なスタンスになりがちです。
前線ではなく、ちょっと後ろに構えている。
でも、みんな前線より後ろにいたら、前線は誰もいなくなります。
キャンペーン、補助金、提携など、様々なボールが飛んできます。
いいボールを判断し、ちゃんと収めて前を向く。
まずは受け手が必要です。
仲間があがるためのタメを作る
ボールが収まったら、周りの人が走り出す。
でも、走り出して追いつくまでには時間がかかります。
そこで、タメが必要。
思い出すのが、昨年のこの企画。
いいボールがきた。
受け取った。
「このボールを活かすには?」と考えたのが、「宴会場で宿ごとにイベントをする」というコンセプトでした。
小野川温泉で大きなイベントをしようとすると、どうしても屋外になる。
屋外は天気のリスクがある。
それよりも、規模は小さくても各宿ごとにイベントをする力を磨き、宿の宴会場でイベントをやってみる。実験的な企画でした。
しかし、同じ小野川温泉でも宿ごとに事情があります。
イベントを企画して!と言われても、できる宿もあれば、できない宿もある。
ボールを受けて、前を向いても、全員が上がってこれない。
そこで、イベントをするのが難しい場合には、宴会場をお借りして、他のメンバーでイベントをする。
とはいえ、他の宿でイベントをするのは簡単ではないので、強力な助っ人をお呼びしました。
立川こしら師匠はじめ、落語立川流マゴデシの皆さん。
独自企画が難しいなら、落語会をやる。
落語会なら、手軽な準備で楽しいパフォーマンスを期待できます。
そんなわけで前代未聞、9日連続で温泉街の異なる宿での落語会が実現しました。
これにより、チーム状況を踏まえつつ、全員攻撃の体制が整いました。
ちゃんと次の展開につなげる
企画から実現には、様々なハードルがあります。
最初、やるかどうかの時は「お金の問題」がありしますが、時間が経つにつれ、「実務の問題」になってきます。
どうやって集客するか?
ちゃんと実施できるか?
満足度をどうあげるか?
幸い小野川温泉には、優秀なメンバーが揃っております。
ほたるまつりはじめ、これまでの経験が多く、イベントを成立させる力は、やけにあります。
また、執拗な相手ディフェンダー(短納期)や厳しい体勢からの精度の悪いパス(曖昧な発注)にも反応してくれる外部サポートメンバーがおりまして、うまくシュートまで繋いでくださいます。
何れにしても、まちづくりはどうパスを受けて、どう組み立てるか。
すべて丸投げで外注する手もあり、とても楽ではあるのですが、観光のノビシロにはなりえません。
2021年、東北DCは、いいチャンス
そして、昨日発表されたのが、「東北DC」です。
震災から10年を機に36年ぶりで東北6県が一致団結しての半年間のロングランのキャンペーン。
私も昔は、「キャンペーンなんて…」と思っていた時期もありますが、これはチャンスです。
うまく利用して、観光のノビシロを作った方がいい。
せっかくだから、これまでのありきたりな情報でパンフレットを作るようなことを忘れて、まったく新しい実験をするつもりでやればいい。
落語の世界の言葉で言えば、「囃されたら、踊れ!」です。
陽気な鳴り物がなるとわかっているなら、踊らにゃ損です。
それには、行政に任せるのではなく、自分たちで企画書を書いて持ち込むくらいでないと。
東北DCで各地の現場からの企画が百花繚乱に咲き乱れ、みんなで「東北に来てね」って言える日を楽しみにしています。
東京オリンピックの後は、東北で復興オリンピックです。^^
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