だから車いすで泊まれない。宿のバリアフリー化が進まない3つのカベ
この記事は6分ぐらいで読めます♪読み応え十分!どうぞお付き合いください^^
手すりとスロープ、そのお値段は?
何を整備するかですよね…。
こんばんは。
鈴の宿 登府屋旅館の遠藤直人です。
先月末にお風呂を改修しました。
手すりとスロープを設置しました。
関連記事は、コチラ
大浴場に手すりとスロープ!さらに、ラクラクに
手すりとスロープ。
大浴場内ということで、温泉でさびないよう材質にこだわりました。
通常の手すりとスロープよりは、高くなっていると思います。
男風呂と女風呂で、合計40万円くらいです。
つまり、大浴場1つ分で20万円。
高いですか?
安いですか?
バリアフリー化のカベ① 設備のカベ
バリアフリーで使いやすくするには、どうしても設備が伴います。
通常の会社であれば、「手すりとスロープで40万?それで、どのくらい新規客が増えるの?」といわれそうです。
この費用対効果の発想を超えて、設備を作れるか?
バリアフリー化のカベ② 資金のカベ
費用対効果といわずにバリアフリー化をしていきたい!
と決意しても、先立つものは必要になります。
資金です。
資金をどうするか?
東京都には、こんな制度があります。
バリアフリー改修をするのに上限500万円で2分の1の補助です。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックを念頭に置いたものとは思いますが、これは助かります。
が、この情報を知ってしまうと、補助金があればやるけど、ないからやらないという発想になっては本末転倒です。
そう思わずにできるか。
バリアフリー化のカベ③ 心のカベ
ここまで書いてなんですが…
「バリアフリー=設備」と考えてしまうのは短絡的です。
実は、障がいは人それぞれ。
どんなに施設がバリアフリーになっても、その設備が障がいのあるお客様にふさわしいかは、その方しだいなんです。
どうしても旅館の経営者は…、
「こんなに段差があるのでは、バリアフリーではないし、車いすのお客様に来てくださいとは言えない。」
と決めつけてしまいます。
「もっとちゃんと設備に手を入れてから、打ち出したい。そうでないとクレームになる。」
とビビってしまいがちです。
しかし、段差があっても、泊まれる障がいの方はいらっしゃいます。
サービス業であるがゆえの「ちゃんとしないとお客さまを迎え入れられない」という気持ちが逆にストップをかけてしまうのです。
設備を変えずにバリアフリーにする方法
では、どうすればよいのか?
どんな障がいにも100%対応できる施設などありえません。
施設に不備があると思っても、まずは目をつぶってください。
それよりも、情報をありのまま出す、のが大事です。
「玄関には段差があります。10センチです。」
「トイレのドアは65センチの幅があります。」
「エレベーターがない個所がありますが、スタッフが持ち上げるのを手伝います。」
なるべく詳細に。
できれば、写真や動画をそえて。
それさえあれば、あとはご本人さまやご家族さまが判断してくださいます。
情報を出さずに「うちは段差だらけだから…」と内気になるのではなく、「このくらい段差はありますが、よろしければどうぞ」と問いかける。
その姿勢を示すだけで、泊まれるお客様が増えます。
第三者機関で情報をまとめてくれているサイトもあります。
そういうサイトに協力するのも大事です。
こういったサイトに登録するのも有意義なことです。
そして、のちのち、資金を使ってバリアフリー化を進めればいいと思います。
一歩ずつでいいんです。
気になる箇所からちょっとずつ変えていけば、お客さまには使いやすい施設になります。
今、旅をあきらめている方を旅に連れ出せれば…
まだまだ旅館にできることは、あるんです。^^
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