米沢品質アワード二次審査に向けて。本番は31日。

この記事は13分ぐらいで読めます♪読み応え十分!どうぞお付き合いください^^

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米沢のブランディング、いよいよクライマックス

長い道のりでした。

3世代でもラクラクのバリアフリー旅、
そして家族で落語を楽しんでほしい…
鈴の宿 登府屋旅館の 遠藤直人(@naaot)です。

よく残れたと思います。
米沢品質アワード。

通常、地方のブランド戦略は、行政が審査員を決めて、審査員が地場産品で優れたものを選んでシールなどで認証するのが一般的です。

米沢では、市民との話し合いでまずブランドコンセプトを決定しました。
「鷹山公のDNA『挑戦と創造』の力で、次の米沢をつくる」。

さらに、このコンセプトを理解し、それに基づいて活動している団体にチームとして手を上げてもらい、「チームネクスト米沢」を組織化。
さらにさらに、その中で優れた取り組みを募集し、「米沢品質アワード」として審査し、認証するという。

壮大な仕掛けでした。
立ち上げから知っていますが、よくここまで形になったと思います。

詳しいことは、米沢品質 公式サイトへ。

二次審査に向けて

一次審査は、書類審査でした。
その中で8社に絞られました。

さらに二次審査は、一般公開のプレゼン。
どこまでも手が込んでて、素晴らしい。

審査員が密室でいつの間にか決めないところがいい!

アワードが取れなくても、プレゼン大会への出場自体もアピールの場になりますからね。
ということは、プレゼン大会への準備もアピールの場にできるということ。

プレゼンの表紙

今回のプレゼン資料を作るにあたり、考えを整理する上で項目ごとに書いてみたいと思います。
そして、あえて公開してみたいと思います
以下の内容は、あくまで本日の思いつきですので、あしからず。

本番のプレゼンは、持ち時間5分。
どうなるかは、本番をお楽しみに。

(1)運動体としての取り組みについて

当館のテーマは、「車椅子でもラクラクのバリアフリーな温泉と落語を楽しめる宿」

大きくは、2点。
バリアフリーと落語です。

バリアフリーに関して。
以前は、「高齢者に優しい宿」というユルいコンセプトでした。
裏を返せば、「車椅子はお断り」でした。
館内にいくつか段差があったので、車椅子は無理ではないか、という判断のもと、電話の段階でお断りしていました。

それが、2014年に「バリアフリー特別室」を作ったのをキッカケに「3世代でもラクラク。車椅子でも安心の宿」に取り組みました。
ここがいわば、挑戦です。

そして、温泉旅館は、娯楽が少ないという想いから、落語を楽しめる宿にしようと活動を始めます。
ここがいわば、創造です。

バリアフリーは、旅館に新たな機能を付加して、新たなお客様に泊まっていただくこと。
落語は、他の宿にない独自の価値を追求して、今までなかった楽しみを生み出すこと。

AWARDに申請した商品やサービスについて

バリアフリーに関しては、
・車椅子でも入れるバリアフリー特別室のリニューアル。
・同じく、バリアフリーツインルームのリニューアル。
・館内の段差をなくし、手すりを設置。
・滑り台型のスロープ付きの貸切風呂を新設。
・車椅子から移乗しやすいバリアフリー露天風呂の新設(男性)。
・車椅子でも入りやすい会食場のリニューアル。
・お風呂用車椅子など備品や補助具の充実。

・ヘルパーさんの出張サービスの開発(有料)
・スタッフへのユニバーサルマナー研修
・動画を駆使した事前に伝わる情報発信
・障がいごとの個別対応

落語に関しては、
・真打の落語家による落語会を宴会場で定期開催
・周辺地域の落語会を主催するグループを運営し、落語ツアーの開催
・温泉街で9日間の落語フェスを毎回違う宿の宴会場で開催
・お部屋の名前を落語の演目に変更
・お部屋の名前となる演目にちなんだ手ぬぐいの開発・販売
・落語をプロに教わる市民サークルの運営
・東京の寄席で落語会を主宰し出演

秀でた「挑戦と創造」があるか?【必須】

東京オリンピックは、国をあげての一大事業で大変喜ばしいことではありますが、宿泊業界としては、日本の歴史上最大の部屋数が誕生する瞬間でもあります。

旅館、ホテル、ビジネスホテル、カプセルホテル、民泊…。

もはや「泊まれる」と売る時代は終わりました。
「どう泊まれる?」「どんな意味がある?」のない宿泊は、単価が高ければ高いほど、売れなくなります。

当館では、バリアフリーに取り組む中で当館でしか見られないような宿泊の現場を見かけることがありました。

・普段は介護施設にいるが1日だけお出かけして、ご家族と米寿のお祝いをする。
・15年間ぶりに、温泉に入れる。
・入浴介助を利用して、温泉に入れる。

お風呂に入る、みんなで食事をする、泊まりにいく。
いずれも誰もが無限の選択肢がある行為ですが、車椅子というだけで選択肢はゼロでした。

バリアフリーを通して、選択肢を1つ提供できたのが、当館の挑戦の結果だと思います。

落語も同様で、地方では落語会になかなかいけませんでした。
笑点メンバーなどを見かけることはあっても、ホール向け、大衆向け。
東京で開かれているような落語会は、東京に行かないとありませんでした。

当館では、落語に触れるという選択肢を作れたと思っています。

どんな「優れた品質」や「価値」があるか?

バリアフリーについては、車椅子の方ならほとんど受け入れできるという点です。
ほとんどと書いた通り、稀に受け入れできない方もいらっしゃいます。
それが、事前にわかるというのが、最大の価値です。

現在は、お客様が受け取れる情報が、とても少なく、大丈夫と思ってたけど、当日ダメだったということも起こります。

当館では、事前情報をきちんとやりとりすることでミスマッチを極力なくしています。

取り組みの実態(販売・活動の実態、外部評価等)について

・車椅子のお客様は、ほぼ毎日いらっしゃいます。
・これまでで一番多い日は、4組いらっしゃいました。
・車椅子に限らず、高齢者のお客様にも安心してご利用いただいております。
・全国的な雑誌のバリアフリー宿ランキングで10選にランクイン。
・全国旅館ホテル生活衛生同業組合の選ぶ「人に優しい宿大賞」で単独宿として最高賞を受賞。(2019年度)

・落語会は、2015年より開催し、これまで15回実施。

米沢ブランドのリーダー(牽引役)として、今後どのように取り組んでいくか?【必須】

バリアフリーについては、ハードとしての整備はほぼ一段落しましたので、受け入れ実績を重ね、様々なパターンの受け入れ対応を磨きたいです。
これまで5年以上、様々な受け入れを行ってきましたが、まだまだ自分たちの知らない対応や備品などがあり、勉強しながら深めていかなければならないと感じています。

視察や講演はこれまでも受け入れていますが、他の宿や地域がバリアフリー対応をする際の事例となるべく、生の現場を積極的に伝えていきたいです。

米沢市内のバリアフリー対応がよりスムーズになるよう、バリアフリー観光の協議会を作るべく働きかけていきたいです。
旅館、交通、飲食店、観光施設などでバリアフリーに積極的な施設が集まって、横の連携でお客様を受け入れできれば、それだけで米沢の新たな観光資源になります。
アワードをそのきっかけにしたい!

落語に関しては、毎年、温泉街で落語フェスをやりたいです。
継続的に開催できる仕組みづくりが今後の課題です。

この度、おしょうしな観光大使に任命していただいた温泉むすめの小野川小町ちゃんとともに他の温泉地ではできない取り組みを行っていきます。

あなたの10年後の夢はなんですか?

2030年。
高齢社会に対応した日本が、そのノウハウを海外に伝える側になれればいいと思うので、その旅館部門として、他のバリアフリー宿と連携しながら、ノウハウのまとめと伝え方をやってみたい。

・・・・・

と、長々と書いてきましたが、あくまでもプレゼンに向けた思考の整理です。
当日の発表は、また変わると思います。
気になった方は、ぜひ31日に伝国の杜にお越しくださいませ。

 

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