バリアフリーはプロに①「まずはユーザーの声」

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誰のためのバリアフリー?

シリーズでお届けします。

3世代でもラクラクのバリアフリー旅、
そして家族で落語を楽しんでほしい…
鈴の宿 登府屋旅館の 遠藤直人(@naaot)です。

おかげさまでバリアフリー貸切風呂が完成し、使い勝手も見えてきた今日この頃です。
「いい風呂になった」と自画自賛の日々です。

バリアフリー設計会議

思えば、ずっと「貸切風呂を作りたい」と思っていきました。
2013年にバリアフリー特別室を作った際も、中途半端なお風呂を部屋にはあえて作らず、いずれちゃんとしたお風呂を作ろうと思っていました。

ただ、当時は、まだ「バリアフリー」という言葉の持つ危険性にハマっていたと思います。
それは「誰もが100%安心して使えるような…」というニュアンス。

バリアフリーについて、旅館のように不特定多数のお客様が使う施設で考えるとハマってしまう思考の罠です。

介護施設ならいいんです。
利用者の方のお世話をしつつ、効率よく使えるよう考えればいいので。

自宅ならいいんです。
利用する方は、一人でその方のための仕様にすればいいので。

旅館が危険なんです。
介護経験がない上、おもてなしのようなサービス精神で考えてしまいがちなので。

すると、できあがるのが、すべての機能を持ち合わせ、すべてに対応するための「ラーメン全部のせ」な設計案。
これは、危険です。

みんなのことを考えた結果、全員にとって使いにくいものになってしまう可能性があります。

ユーザーは誰なのか?

ですから、経営者として、施主として、最初にしなければならないのは、「ユーザーの決定」。

「バリアフリー = 誰もがみんな」という発想をやめてみる。
「うちの風呂 = この方々のため」という発想に切り替える。

すると、そもそもの条件もあるでしょう。
浴室のサイズや脱衣所の位置など。

「うちは、こんなお客様のための設備にしよう。」と見えたら、かなり楽になります。
矢印で言えば、向きが決まるイメージ。

でも、これが最も難しいんです。
難しいからこそ、経営者の仕事なんですけどね。

だからプロに聞く!

私も悩みに答えてくださったのは、山形バリアフリー観光ツアーセンターの加藤健一さんでした。

加藤健一さん

バリアフリーのカリスマ的存在

どこまでやるか?
どこはやらなくていいか?

どんな障がいのパターンがあり、それだと必要な設備はこうなる。だから、これが必要。予算はこのくらい。さらに、これがあるとなおさらうれしい。

わかりやすく教えていただきました。

アドバイスは、わかりやすさと さじ加減が大事です。

こんな障害もあります。これは必要。
でも、こんな障がいもある。これも必要。
あれも、これも…。

と結局、ラーメン全部のせになるようなアドバイスは危険です。

それは、予算の面でも「これもこれもこれも付けてください」となって、予算オーバーになり、建設そのものをあきらめるようになっては、元も子もありません。

ちょうどいいさじ加減で現実的なアドバイス。
誰でもできるものではありません。

当然ですが、そのアドバイスは有料です。
「聞くだけはタダでしょ。お金かかるなら聞かない」という発想はとても危険です。

できあがって思いますが、お金を払ってでも聞いておかないと大変なことになります。
逆にいえば、お金がかかるくらいのアドバイスだから意味がある。

設計や施工の担当の方が、バリアフリーに詳しいとは限りません。

単なるユーザーの声を合算した「ラーメン全部のせ」ができる人は多いでしょう。
しかし、「さじ加減を伴う絶妙のアドバイス」が、なかなかない。

そんなわけで、山形なら加藤健一さんが間違いないです。

彼自身がメディア

加藤さんのスゴさは、加藤さん自身がメディアであることもあります。
レギュラーのラジオもあるし、テレビのニュースが追っています。
また、SNSでの発信で加藤さんつながりの方に伝わっていきます。

もし地理的に遠いのでしたら、お近くのバリアフリーツアーセンターに聞いてみてはいかがでしょうか?
全国組織なので、きっといい出会いがあると思いますよ。

さて、そうはいっても先立つものが…。
お悩みの旅館経営者の方には、こちら。

山形県のバリアフリー改修補助金

山形でなければ、こちら。

観光庁のバリアフリー改修補助金

どちらも、1,000万円の工事に500万円の補助がつきます。
なかなかないですよ。

そんなわけで、敵に塩を送るならぬ、敵に補助金を送る。
上杉だもの。。。

 

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