今だからこそ!湯守として今だからお伝えしたいこと
この記事は8分ぐらいで読めます♪読み応え十分!どうぞお付き合いください^^
あえて今、お伝えします!
今だからこそ、あえて。
こんにちは。
自然に囲まれて生きている…
鈴の宿 登府屋旅館の遠藤直人です。
日本は自然が美しく、田舎なんてどこにいってもたいてい自然に囲まれています。ましてや、温泉があれば、なおさらのこと。
日本の火山は、活動期に入った。
といわれています。
東日本大震災もありましたし、仕方のないことなのかもしれません。
箱根といい、蔵王といい、他人事とは思えません。
蔵王に関しては、蔵王温泉とはだいぶ離れているにもかかわらず、同じ名前なのでキャンセルが相次いでいるそうです。
実は、米沢も吾妻連峰に面してます。
でも、火山性微動の観測されている吾妻山(浄土平)は、福島県側。
かなり遠い。
今回は、全然大丈夫な距離があり、キャンセルにつながってはいないような気がします。
もしかしたらあるのかもしれませんが、目に見えてはわかりません。
でも、同じようにキャンセルが相次いだ経験は、わたし達にもあります。
八方ふさがりだった震災直後
震災の時は、本当に厳しかったです。
米沢は、「被災地です!」と呼べるほどの被害はありませんでした。
震度は、「5強」。
けっこう揺れましたが、棚が倒れてガッシャーン!というほどではありません。
道路も無事。
奇跡的に、電気もガスも無事。
震災以降、一度も停電していないのは山形県内では、米沢だけです。
東北でも奇跡的に安全だった場所。
でも、お客さまは、ほぼキャンセルでした。
3月と4月の予約は真っ白。
当然です。
どんなに行きたくても…、
新幹線は止まっている。
高速道路も止まっている。
ガソリンがない。
行けるわけがありません。
なおかつ、当時は「自粛ムード」といって、「被災されている方がたくさんいらっしゃるのに旅行なんてありえない!」という空気がありました。
これにより、旅行業界の我々ですら、「広告をうつなんてできっこない!」と思っていました。
大手旅行会社ですら、二の足を踏んでいました。
そんななか、県内でも一番最初に、もしかしたら東北の旅行業界で一番最初に出した広告が、コチラ。
あのとき、つづった思いがこの文章です。
長文ですが、ご紹介します。
震災が終わっても、ときどき読み返し、あの時の想いを確認しています。
湯守として今だから、お知らせしたいこと。
わたしたちは、米沢の八つの温泉の集まり、
「温泉米沢八湯会」です。
あの日以来、テレビから伝えられる信じがたく心痛む光景。
同じ「東北」が、旅行や遊びに行ったあの場所が、自然の猛威の前に大変な被害を受けています。
わたしたちが大切にしている「温泉」は、自然そのもの。
自らを「湯守(ゆもり)」と名乗り、温泉を守り、大自然を守ってきました。
守ってきたつもりでした。
でも、今回の震災で改めて気づきました。
自然を「守って」きたのではなく、自然に「守られて」きたことに。
気がつけば、雪深い米沢の山々にも遅い春が訪れようとしています。
あれほど積もっていた雪がとけ、澄んだ小川となり、真っ先にふきのとうが顔を出し、福寿草が明るい黄色の花を咲かせています。
険しい斜面でふんばる山桜も咲くことでしょう。
そしてなにより、温泉がこんこんと絶え間なく湧きつづけてくれています。
まるで震災以降、立ちどまるわたしたちを勇気づけるように。
自然は自然なまま、穏やかな春を告げています。
ふきのとうも、福寿草も、雪の下でしっかり準備してくれていました。
だから、私たちは、思います。
こんな時期だからこそ、米沢の温泉がいっしょになって、復興という春に向け、チカラを合わせていこうと。
思えば、この冬は、雪の多い冬でした。
雪おろしや雪かきをいつもより多くなさったと思います。
湯守として、みなさまのお体を癒させてください。
そして、米沢の自然を存分に感じて、心も癒してください。
自然からの無言のメッセージは、前を向くチカラを与えてくれます。
わたしたち八つの温泉は、震災を機にひとつの会を立ち上げました。
いっしょに復興に向けて、チカラを合わせます。
そして、ひとりでも多くの方に元氣になっていただき、東北を元氣にしていきたいと思います。
まずは、二十四軒の宿がつながります。
そして、お客様、米沢、被災地、そして大自然をつなげていきます。
チーム東北として、わたしたちができることをいっしょにがんばっていきます。
平成二十三年 ともに旅立つ春 温泉米沢八湯会
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震災から1か月後の4月15日。
温泉米沢八湯会が発足しました。
あれから今年で5年目になります。
記念事業として、講演会を企画しました。
なんと、100名近い参加申し込みをいただき、満員御礼となりました。
ありがとうございます。^^
自然相手の商売。
平和前提の商売。
それが、温泉宿。
これからも大きな意味で自然とともに続けていきたいと思っています。
長文におつきあいいただき、ありがとうございました。
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