NHK木曜時代劇「かぶき者慶次」 地元だからわかるウラ話
この記事は8分ぐらいで読めます♪読み応え十分!どうぞお付き合いください^^
いい意味で予想を裏切った慶次
いやー、裏切られました。
こんにちは。
地元愛をくすぐられた…
鈴の宿 登府屋旅館の遠藤直人です。
ついに、木曜時代劇「かぶき者慶次」がスタートしました。
もう、木曜の夜8時はNHKにロックオンです。
初回から面白かったです。
どんな荒くれた前田慶次かと思いきや、意外にも品行方正で「ですます」の慶次。
そのギャップにやられました。
いい意味で裏切られました。
藤達也さんのオシャレでハートフルな慶次、見ごたえあります。
第1話の見どころを地元ならではの視点でお伝えします。
米沢らしさがそこかしこに登場!
いきなり登場して、地元民が激しく反応した食べ物がありました。
「遠山かぶ」。
米沢市遠山地区で、昔から栽培されているかぶです。その歴史は古く、上杉家が新潟から米沢に移封の際に持参し、米沢藩10代藩主上杉鷹山が「かぶは西山に作るように」と勧めたことから、盛んに栽培されるようになったといわれています。
このマニアックな伝統野菜をご存じとは。
しかも、第1話の冒頭に持ってくるとは!
地域に根差した脚本にビックリしました。
それもそのはず、脚本は小松江里子さん。
原案は、火坂雅志先生、統括は、内藤愼介プロデューサーといえば、大河ドラマ「天地人」のトリオ。
すでに米沢にも何度も訪れていただいておりますので、詳しいわけです。
そして、地元の若侍たちのセリフにも米沢らしさが…。
「上杉は、徳川と戦ったわけではない。だから、負けたわけではない。」
関ヶ原の合戦のあと、領土を減らされ、米沢に引っ越しさせられた上杉藩。
負け組にはなったものの、負けていない。
なぜそう思うかというと…。
徳川家康は、関ヶ原の合戦の前に直江兼続からの書状に怒り、上杉討伐軍を結成しました。
上杉の本拠地である会津に向かっていたにも関わらず、栃木県の小山で引き返し、そのまま関ヶ原の合戦となりました。
上杉目線でいえば、われわれと戦わずに逃げて、関ヶ原では勝利を収めたラッキーなヤツくらいに思っています。
だから、意気盛んなんです。
当時の上杉藩の気持ちまでしっかり忖度されています。
「笹野一刀彫」
ちょっとだけでしたが、火野正平さん演じる又吉が木を削っているシーンがありました。
あれこそは、米沢の伝統工芸「笹野一刀彫」。
サルキリという特殊な刃物一本で、木彫りを作ります。
こんなところも、地元民にはたまりませんでした。
一刀彫の指導は、戸田寒風先生がなさっており、本格的です。
ちなみに、火野正平さんといえば、小野川温泉にゆかりがあります。
今村昌平監督の映画「ええじゃないか」のロケは米沢で行われました。
宿泊先は、小野川温泉でした。
たまたま、朝早く立つ予定だった火野さん。
コンビニなんかなかった時代。
「弁当を作ってほしい」ということになり、うちの女将が作らせていただいたという…。
そんなご縁もございます。
石田三成の忘れ形見を引き取る慶次
第1話で最もシビレたのが、この設定。
関ヶ原の合戦に負け、責任をとって処刑された石田三成には、実は、子どもがいた。
その子どもを米沢でかくまっている。
という衝撃的な設定。
しかも、前田慶次の子どもとして、慶次に育てられている…。
たまりません!
この話、あながちなくはないんですよね。
石田三成と上杉家の執政・直江兼続は、盟友。
いわば、マブダチ。
直江兼続と仲良く、加賀の前田家出身なのに上杉家に仕えたのが前田慶次。
直江兼続から「くれぐれも内密に…」と託されたんでしょう。
うわさ話の域ですが…、
実は、米沢のとある墓地には石田三成と同じ家紋の「石田」というお墓があります。
地元ならではのアンオフィシャルなネタですが、きっと原案の火坂先生は、それもご存じだったと思います。
石田三成の子どもをめぐるドキドキの設定。
今後の展開が楽しみです。
火坂雅志さんのご冥福をお祈りいたします
2008年、リーマンショックで全世界の経済が落ち込みはじめるなか、2009年の大河ドラマ「天地人」で米沢は救われました。
米沢にとっては、命の恩人といっても過言ではない火坂雅志先生。
今年、58歳という若さで急逝されたのが、残念でなりません。
心よりご冥福をお祈りいたします。
先生の原作「天地人」があったおかげで大河ドラマが生まれました。
きっと「かぶき者慶次」で晩年の慶次を描いたあとは、大河ドラマで若いころの「前田慶次」を描いてくださったんだと、勝手に想像しています。
先生の原作を読み、大河ドラマで前田慶次を見てみたかったです。
本当に残念でなりません。
米沢人として、歴史ファンとして、先生のご冥福をお祈りしております。
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