落語界の幅を広げる「立川こしら」という存在

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人間国宝・柳家小さんに師事した柳家小三治と立川談志

バランスが大事。

3世代でもラクラクのバリアフリー旅、
そして家族で落語を楽しんでほしい…
鈴の宿 登府屋旅館の 遠藤直人(@naaot)です。

先日大変残念ながら、人間国宝の柳家小三治師匠が鬼籍に入られました。

心よりお悔やみを申し上げます。

私が、落語を聞きはじめるきっかけとなったのが、TSUTAYAで借りた柳家小三治師匠の「味噌蔵」でした。

その後、「小言念仏」でやられました。
「これラップじゃん!」と。

さらに聞いて聞いて立川談志師匠でドハマりしました。
「ダウンタウン的存在じゃん!」と。

柳家小三治師匠も立川談志師匠も、その師匠は人間国宝・柳家小さんでした。
兄弟弟子でしたが、いろいろあって談志師匠は寄席を飛び出し、落語立川流として独立しました。

その後、小三治師匠は、人間国宝となり、談志師匠は落語界の風雲児と呼ばれるご活躍でした。

伝統か?大衆か?落語の持つ別れ道

落語は、伝統芸能であり、大衆芸能です。

古典落語という先祖代々の芸を極めながら、現代の大衆向けにアレンジするしたたかさも持っています。
伝統芸能一本槍でないのが、いいのです。

これは、旅館も同様です。
和風旅館という伝統的な要素もありながら、大衆に合わせながら、「朝食にパンでもいいじゃない」「布団じゃなくてベッドでもいいじゃない」と変えていくしたたかさがあります。

ですから、落語の世界の出来事には旅館のヒントがたくさん詰まっています。

立川談志師匠は、この伝統と大衆のバランスを大切にしておられました。
談志師匠の若い頃は、落語が伝統によりすぎて大衆の心が離れていった時期でした。

「映画」なら誰でも気軽に見るのに、「落語」は落語ファンというマニアックな人々のためのもの。
そんな閉塞感があった時代でした。

私自身も子どもの頃からお笑い好きでしたが、「落語」だけはジャンルごと「見ないもの」と思っていました。
なんか…テレビで見たらついていけなかったんですよね。
笑点は大喜利から見る悪い子でした。
ごめんなさい。

だからこそ、談志師匠は、さまざまなチャレンジをして、結果、落語ファンの拡大に繋がり、「伝統を現代に」伝える芸を広め、後進も多数輩出されました。

最近では「タイガー&ドラゴン」「昭和元禄落語心中」などの落語を扱った作品や、テレビでも笑点以外の番組に普通に落語家さんが出るようなり、以前よりかなり落語の間口が広がりました。

伝統業界には閉塞感を打破する存在が必要

前置きが長くなりました。

落語も旅館も伝統的な業界は、古来からのしきたりに支配され、閉塞的になりがちです。
場合によっては、従わなくてもよいルールに過剰に従っているケースがあります。

そんなルールに疑問符をつけ、しれっと壊す存在がいるかどうか。
業界全体の浮沈が決まります。

また、地方は、全体主義を重んじ、新しいチャレンジの目をつみがちです。
何かやって波風立てるよりも、何もしないのが美徳です。

そんな閉塞感を打破する存在。
落語界では、間違いなく、立川こしら師匠です。

立川こしら師匠

自由な芸風

その芸風は、自由。

過去のしがらみやルールをしれっと乗り越えてきます。

印象に残っているのが…。

落語ファンの中には、「枕」という出だしの話を聞いて演目を当てられるのが通、みたいな空気があります。
「お、出だしにこの話をしているということは、今日は芝浜かぁ。」という具合。

ですから、「演目の名前っていってはいけないのかな」と思っていましたが、こしら師匠はいきなり「それでは聞いていただきましょう。立川こしら珠玉のナンバーから『小言幸兵衛』!」と始めたりします。

「え?言っちゃうの?しかも、言い方!」とビックリした覚えがあります。

さらに、登場人物が、幸兵衛なのに木兵衛と名前を変えてそのままやりきったり。
本当に自由です。

問題を解決

コロナ禍で誰もが「どうすればいいんだ?」と悩んでいるときに、「こうすればいい!」とサラッとやってしまいます。

2020年の4月。
コロナが蔓延し、首都東京でロックダウンしようか、GWは営業停止要請か、という時。

こしら師匠が、やってきたのは当館でした。
お客様が誰もいない空っぽの旅館に1週間泊まり込み、毎日オンライン配信落語会を開催しました。

まだ落語界ではオンライン配信はタブーのような雰囲気があった頃です。
しかも、一方的な無観客配信ではなく、Zoomを使って観客を入れて。

観客の笑い声も入る双方向のオンライン配信でした。
落語での双方向は、おそらく世界初。
それが当館で行われました。

そのほかにも、クラウドファウンディング、仮想通貨Kido、家なし生活、ヤフオク・メルカリの活用、住民票の対馬への移動などなど。

落語以外でも本質を突き詰め、行動しています。
閉塞的になりがちな落語界で伝統にあぐらをかかないチャレンジ精神は誰しも気づきがあるはずです。

そんな立川こしら師匠と、私遠藤直人がタッグを組んでお届けする企画「ご当地落語」。
いよいよスタートです。

発明です

落語と温泉地を組み合わせた、実験的発明。

「果たしてどうなるのか?」も含め、お楽しみください。
いよいよ今日から、滞在開始。

ご当地落語 公式サイト

公式サイトも充実しております。
ツイキャスでの生配信もございますので、遠方の方もぜひお楽しみください。

歴史を作りますよ。

 

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