旅館ブログ

バリアフリーと落語。旅館の可能性への挑戦と創造

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登府屋旅館の「米沢品質」挑戦と創造とは?!

三部作の最後です。

3世代でもラクラクのバリアフリー旅、
そして家族で落語を楽しんでほしい…
鈴の宿 登府屋旅館の 遠藤直人(@naaot)です。

米沢のブランディングについて3日間、書いております。

「米沢品質」の旗印のもと、挑戦と創造を表明し、行動する新たなブランディング運動。

当館では、ご承知の通り、挑戦と創造に取り組むのは、2つのテーマです。

車いすでも安心のバリアフリー

ご存知の通り、バリアフリーに挑戦しています。

少し前までは、「高齢者向けだけど車いすは無理ではないか?」とあきらめていた時期もありました。
2013年にバリアフリー特別室ができるまでは、館内には段差がいくつかあり、「車いすでもどうぞ」と堂々と言えませんでした。

バリアフリー特別室、バリアフリー貸切風呂により、車いすでもラクラクの温泉宿泊ができるようになりました。
今年は、会食場と露天風呂、共同トイレ、ツインルームをバリアフリーにすることでさらに楽になりました。

バリアフリーだけでは苦境に

「バリアフリーだけでは宿の独自性は得られない。」
だいぶ前から思っていました。

東京パラリンピックを前に世の中は一気にバリアフリー化が進んできました。
宿泊業界もバリアフリー客室が増えました。
想定内です。

うちはよそより早くバリアフリーに取りくみはじめたものの、「バリアフリー=設備」と捉えれば、後発の方が良いものができます。
ですから、厳しくなるとは思っていました。

バリアフリーは設備だけではない

でも、大丈夫です。

当然ですが、バリアフリーは設備だけではない。
ソフトもあります。

ソフトの面でのバリアフリーとは…。
当館では、介助のヘルパーさんを頼んで、入浴や食事などの介助を手伝っていただけます。

以前、そんな介護事業者がないものかと、タウンページで米沢にある介護事業者に電話で聞いてみました。
介護保険の適用外でもあり、人手不足でもありますので、なかなか引き受けてくださる事業所は少なかったです。

しかし、2社ほど見つけられました。

そこで、介助が必要な場合は、あらかじめ時間をお客様に決めていただき、時間にあったヘルパーさんを当館で手配し、事前にヘルパーさんとお客様に直接電話でお話しいただき、当日介助を受けるという仕組みを考えました。

介助つき温泉入浴サービスの誕生です。

1つの施設で100点は取れない

バリアフリーは、守備範囲の広いテーマです。
車いす対応ばかりが注目されますが、聴覚や視覚など、まったく異なる対応が必要な場合もあります。
ですから、バリアフリー100点は1つの宿では無理。

いくつかの宿で分担しないといけないのです。

ですので、「三世代でも安心!車いすでもラクラク」という部分には、挑戦したいと思います。

地方にあって落語を楽しめる

バリアフリーに続いて、もう一つのテーマが「落語」です。

私の好きなことです。

落語は、日本の伝統文化ですが、その中心は東京。
ここ数年の落語ブームで今でこそ、地方での会が頻繁になりましたが、少し前までは地方に来るのは笑点メンバーくらいでした。

笑点メンバーを見にいらっしゃるお客様は、落語そのものよりも、メンバーの悪口のようなネタの方が好まれる傾向にあります。
なかなか、落語を見る機会がなく、大喜利は見やすいのですから仕方ない。

地方で落語を聞く機会を増やせれば、面白い落語家さんを呼びたい!ということで。

立川流の真打・立川こしら師匠をお呼びしています。

次回で12回目!

いろんな動画にもご協力いただいています

落語を旅館でやってみる。
毎回、爆笑のもと、好評です。
次回は、22日です。

2月22日(金) 立川こしら 落語会

落語だけでも、ついでに泊まってもOKです。

要するに、旅館の可能性の追求

バリアフリーと落語。
一見関係なさそうですが、共通するのは、旅館の可能性の追求です。

旅館は、一泊二食に縛られすぎています。

そこはそこで一番大事なとこではあるのですが、その枠から発想が出ない。

その枠とは、料理と風呂と布団。
基本といえば、基本なのですが、そこでだけ争いすぎ。

温泉旅館って、もっと幅広げられるんじゃないの?

というのが、登府屋旅館の挑戦と創造です。

民泊とか、ビジネスホテルと戦ってないで、幅を広げて相手にできないことをする。

その一例として、これからも頑張っていきたいと思います。

「挑戦と創造」に便乗して、大風呂敷を広げてみました。^^

著者情報

1976年、山形県米沢市生まれ。福島大学経済学部を卒業後、㈱旭テック(現・旭ブレインズ)に勤務。その後、オーストラリアでの1年間の放浪生活、那須温泉・山水閣での研修を経て、2004年、鈴の宿 登府屋旅館にUターン。宿の仕事のかたわら、小野川温泉のまちづくりに注力していた2011年、東日本大震災を経験。震災後は、米沢の温泉旅館の連携を模索。1か月後には、「温泉米沢八湯会」を組織化し、義援金を集め、プランを作り、新たな切り口で米沢の価値を高めている。2013年、代表取締役への就任を機に「車いすでも安心して過ごせる宿」を目指す。「お客さまは、旅館ではなく旅行に来ている」という発想から『車いすで米沢を旅する本』を編纂。車いすでも安心して旅できる地域づくりを行っている。また、宿の宴会場では、不定期で自主セミナーを開催。講演テーマは、「リピーターを生み続ける仕組みづくり」「小野川温泉・米沢八湯のまちづくり」「補助金・マスコミ・ソーシャルメディア活用法」「燃料は、捨てる温泉熱!ヒートポンプで灯油ゼロ」など。自身の経験を公開しながら、他地域からの視察も積極的に受け入れている。