落語「時そば」に見る商売の基本「商い」とは?
この記事は5分ぐらいで読めます♪お付き合いください^^
落語の世界の価値観
落語からはいろんなものが学べますよ。
3世代でもラクラクのバリアフリー旅、
そして家族で落語を楽しんでほしい…
鈴の宿 登府屋旅館の 遠藤直人(@naaot)です。
「落語がわかれば、世の中のたいていのことは理解できる。動じなくなる。」
というようなことをよく立川談志師匠はおっしゃっていました。
「落語の世界では…」なんていうフレーズで始まるときは、落語の世界っていうのは、ノスタルジックで古き良き日本で、悪い人がいなくてとか勝手に想像していました。
でも、実際には、それだけでなく、もっと人間の根本的な欲求だったり、クセ、思考パターンに至るまでいろいろ読み取れたりします。
そんな中、今日は商売についての金言を…。
商売とは?!
落語「時そば」に出てくるフレーズ。
こんなやりとりがあります。
「どうだい商売は?景気の方は?」
「へぇ、あんまりよくありませんな。不景気で。」
「そうなの?まぁ、悪いあとは、必ずいいっていうからな。
飽きずにやらなきゃいけねぇよ。商いって言うくらいだから。」
「お客様、うまいことおっしゃいますね。へい、かしこまりました。」
「商い」と「飽きない」をかけてる。
ちょっとしたシャレ。
昔は、そう捉えていました。
でも、何度も聞くにつれ、「飽きずにやらなきゃいけねぇよ。」に愛を感じるようになりました。
ご商売をされていれば、きっと感じるでしょう。
普通なら「あきらめずにやらなきゃいけない」です。
商売をやっていて、うまくいかない、苦しい。
そろそろ、うちもダメか。
あきらめようか。
そんな思考に陥りがち。
でも、落語は別次元から「あきらめず」ではなく、「飽きずにやりなよ」と言ってくる。
「あきらめるって?オメェ、飽きてきてんじゃないの?」という。
勝つか?負けるか?
儲かるか?儲からないか?
続けるか?あきらめるか?
そういう次元じゃない。
「好きでやってんだろ?なら飽きずにやれよ」というエール。
「飽きてるのは、何か忘れてるんじゃねぇか?」ともとれるし、「飽きないようにもっと工夫しなよ」ともとれる。
いずれにしても「あきらめる」なんていうせこい了見を超越している感覚。
たまらなく好きです。
まぁ、そのセリフをいう男が、この後あっさり一文ごまかしていくんですけど、それもまた落語らしい。
落語は、サゲ(オチ)やクスグリ(ギャグ)、物語自体が注目されがちですが、ストーリーで描かれる人物像やちょっとしたセリフもとても意味があります。
特に、古典落語は、何人もの名人が磨いてきた噺ですから、セリフひとつに人間が出てます。
こうやって見ると、改めて落語って深いし、おそらく完全にわかりきることはないと思います。
それでいて楽しいから、より多くの落語の場に立ち会いたいと思ってしまいます。
というわけで、次回の落語会は、日曜のお昼。
よろしければ、ぜひ生の落語を体験してください。
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