落語紹介「時そば」。ベスト3に入る有名噺
この記事は7分ぐらいで読めます♪読み応え十分!どうぞお付き合いください^^
有名だけど、知ってる?「時そば」
野暮なんですが、解説っす。
3世代でもラクラクのバリアフリー旅、
そして家族で落語を楽しんでほしい…
鈴の宿 登府屋旅館の 遠藤直人(@naaot)です。
寒くなってくると、温かいものが恋しくなるもんで…。
まさに今の季節にぴったりの噺が「時そば」です。
「それにしても今日はやけに冷えるね。」
「時そば」がどんな話なのか、改めて勉強する意味でも解説させていただきます。
舞台は、そばの屋台。
屋台といっても深夜に通りで売っているタイプの屋台。
と聞くと、イメージとしてリヤカーが思い浮かびますが、正解はこちら。
これを天秤棒みたいに担いで移動してたんですね。
お店というより移動式の厨房。
客が座るスペースはないんです。
客は、立ち食いなんですね。
「時そば」をどう見るか?
「時そば」は、柳派の落語家が得意とした演目。
柳派といえば、真っ先に浮かぶのは、5代目 柳家小さん師匠。
お味噌汁のCMにでてたおじいちゃんです。
小さん師匠の弟子が、立川談志師匠ですから、立川一門も得意な話ってわけです。
そんな「時そば」には2つの見方があります。
まず、主役たる「そば」。
扇子と手拭いで全てを表現する落語。
そばを食べるときは、扇子を使ってすすります。
これが、実に美味しそう。
そのそばの仕草が見どころであり、要チェックポイントです。
そしてもう一つ。
古今亭志ん生師匠曰く、「この噺は、一文(いちもん)ごまかす噺だ」。
蕎麦屋の客として出てくる男。
それぞれが、一文、ごまかそうとします。
そこが見どころです。
あえて大げさにいえば、「詐欺」なんです。
詐欺ネタ。
詐欺とはいっても、食い逃げするわけでもなく、お店に気づかれないようにこっそり1文ごまかす。
この辺が、落語らしくて、いいですね。
詐欺といっても、かわいらしい知能犯。笑
逆にいえば、あなたがお店をやっているのなら、もしかして、気づかないうちにうまいことやられてません?
という警鐘とも取れます。
単なる面白い噺として聞くと、「笑えるかどうか?」ですが、「もしかしたら何か意味があるのでは?」と考え出すと、途端に深い。
それが落語なんです。
そして、たいていの話は、現代にも通じる人間の根本なのです。
今日は、小さん師匠の「時そば」をどうぞ
一応、あらすじ
一応、あらすじも。
ウィキペディアのコピペディアで。
ある冬の深夜0時頃、小腹が空いた男Aが通りすがりの屋台の二八そば屋を呼び止める。
Aは主人と気さくに「おうッ、何ができる? 花巻にしっぽく? しっぽくひとつこしらいてくんねえ。寒いなァ」とちくわ入りのかけそばを注文する。
その後は、看板を褒めたり「いや、実に良い箸だよ。素晴らしい」と割り箸をほめる。
更にそばを食べながら器、汁、麺、具のちくわなどを幇間(たいこもち)よろしく、ひたすらほめてほめてほめ上げる。食べ終わったAは、16文の料金を支払う。
ここで、「おい、親父。生憎と、細けえ銭っきゃ持ってねえんだ。落としちゃいけねえ、手え出してくれ」と言って、主人の掌に一文銭を一枚一枚数えながら、テンポ良く乗せていく。「一(ひい)、二(ふう)、三(みい)、四(よう)、五(いつ)、六(むう)、七(なな)、八(やあ)」と数えたところで、「今何時(なんどき)でい!」と時刻を尋ねる。
主人が「へい、九(ここの)つでい」と応えると間髪入れずに「十(とう)、十一、十二、十三、十四、十五、十六、御馳走様」と続けて16文を数え上げ、すぐさま店を去る。
つまり、代金の一文をごまかしたのである。この一部始終を陰で見ていた男Bは、Aの言動を振り返り、Aが勘定をごまかした事に気付く。
その手口にえらく感心し、真似したくなったBは、自分も同じことを翌日に試みる事にする。そばを食べる事が目的ではなく、1文をごまかすためだけにわざわざそばを食べる。
待ちきれずに早めに繰り出したBは、Aの真似をするがことごとくうまくいかない。箸は誰かが使ったもの、器は欠け、汁は辛過ぎ、そばは伸び切り、ちくわは紛い物の麩。
とうとうそばをあきらめ、件の勘定に取り掛かる。
「一、二、……八、今何時でい」主人が「へい、四つでい」と答える。
「五、六……」。まずいそばを食わされた上に勘定を余計に取られるというオチ。
当時の時法では深夜の「暁9つ(午前0時頃)」の前が「夜4つ(午後10時頃)」だったことにより、この話が成立している。
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