旅館ブログ

お土産をお土産らしく!温泉むすめグッズの知恵

19views

いつしかつまらなくなったお土産

いやげもの?

3世代でもラクラクのバリアフリー旅、
そして家族で落語を楽しんでほしい…
鈴の宿 登府屋旅館の 遠藤直人(@naaot)です。

観光地らしく、お土産のお話です。

お土産がつまらなくなりました。
旅に出ても「どうしても、ここで買いたい!」と思えるものが、なくなりました。

「なんでかな?」
について考えます。

お土産をつまらなくしたのは、残念ながら3つの要素のせいです。

「利益の最大化」と「テクノロジー進化」と「商品開発の効率化」です。

利益の最大化

利益の最大化は、企業としては、当たり前。
そのために経営しているといっていい。

しかし、最大化にこだわるあまり、どんどんつまらなくなってしまうことがあります。

例えば、一時期とても有名になった北海道の生キャラメル。

「北海道いくなら買ってきてー」とお願いしていたはずのものが、空港で売られ、ついには北海道ではない場所で売られ、お土産としてのありがたみが薄れていきいます。

売り場が増えるたびに、工場の稼働は上がり、売り上げも上がり、利益も上がるのでしょう。
が、ある時、ありがたみのなさに気づいた旅人は、買わなくなって頭打ちになっていきます。

テクノロジーの進化

海外旅行のお土産を旅行の後に通信販売で買えること知って以降、ありがたみが薄れました。

「わざわざ買ってきてくれたの?」
と思いたいところですが、もしかしてがあり得る仕組み。

通信販売をすれば、在庫は早くなくなって、いいばっかりです。
しかし、お土産ではなくなります。

お土産本来の現地でしか売っていないという価値がゼロになります。

商品開発の効率化

元々のお土産がない地域にお土産開発のプロが入ると、いい感じのお土産ができます。

包み紙には「小野川温泉」と土地の名前が入り、価格も抑えられて、味もいい。
しばらくして、他の土地を旅すると「小野川温泉」の部分が他の温泉地の名前になって同じものが売っていたりします。

売れる商品を作って、包み紙だけ変えて、各地で売る。
中身が同じなので、包み紙をはがしてから並べるとどっちがどっちかわからないという。

小野川温泉の温泉むすめグッズのすごさ

小野川温泉の温泉むすめグッズは、上記のお土産がダメになった要素を排除しています。

様々な小野川小町グッズ

まず、通販禁止

ツイッターで「これほしい!」という書き込みを見ると、「送ってあげたい!」と思いますが、そこはグッと堪えて「お待ちしています」と返します。

そして、同一商品禁止

キーホルダーが売れるからといって、同じキーホルダーを他の店で扱ってはいけません。

さらに、1店舗1アイテム

基本的に、1店舗1アイテムです。
なので、すべてを集めるには、各店舗を回らなければいけません。

こうなると、SDキーホルダーとお饅頭をお土産でもらったりしたら、「わざわざ小野川温泉まで言って吾妻荘さんでSDキーホルダー、みかど屋さんでまんじゅうを買ってきてくれたのね!!」となります。

わざわざの手間が伝わる。

お土産本来の価値は、「わざわざの手間」です。

その土地にしかないものをわざわざ買ってきて届ける。

そして、小野川温泉の小野川小町のパネルっぷりを土産話で語ってください。
今、旬のお土産は、間違いなく「小野川小町グッズ」ですよ。

著者情報

1976年、山形県米沢市生まれ。福島大学経済学部を卒業後、㈱旭テック(現・旭ブレインズ)に勤務。その後、オーストラリアでの1年間の放浪生活、那須温泉・山水閣での研修を経て、2004年、鈴の宿 登府屋旅館にUターン。宿の仕事のかたわら、小野川温泉のまちづくりに注力していた2011年、東日本大震災を経験。震災後は、米沢の温泉旅館の連携を模索。1か月後には、「温泉米沢八湯会」を組織化し、義援金を集め、プランを作り、新たな切り口で米沢の価値を高めている。2013年、代表取締役への就任を機に「車いすでも安心して過ごせる宿」を目指す。「お客さまは、旅館ではなく旅行に来ている」という発想から『車いすで米沢を旅する本』を編纂。車いすでも安心して旅できる地域づくりを行っている。また、宿の宴会場では、不定期で自主セミナーを開催。講演テーマは、「リピーターを生み続ける仕組みづくり」「小野川温泉・米沢八湯のまちづくり」「補助金・マスコミ・ソーシャルメディア活用法」「燃料は、捨てる温泉熱!ヒートポンプで灯油ゼロ」など。自身の経験を公開しながら、他地域からの視察も積極的に受け入れている。