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ブランドは、市民が作る。前代未聞?!米沢のブランド戦略

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米沢のブランド戦略が、本格始動

面白い動きですよ。

3世代でもラクラクのバリアフリー旅、
そして家族で落語を楽しんでほしい…
鈴の宿 登府屋旅館の 遠藤直人(@naaot)です。

このところ、米沢では、「ブランドをどう作るか?」が話題になり、市役所を中心に具体策を探ってきました。
そして、ついに「チーム・ネクスト・米沢」という前代未聞の形でスタートしました。

従来のブランド戦略は?

よくあるブランド戦略は、過去を目立たせる手法をとります。

例えば、米沢だったら、米沢牛だったり、世界的な賞に輝いた日本酒だったり。
そういった、すでに実績のあるものに対して、「はい、米沢市のお墨付き」とシールを貼ったりする。
このロゴマークが付いてたら、良いものというワケです。

過去のすぐれたものを目立たせることはできますが、新たなものは生まれません。

そこで米沢市のとった手法がスゴい。

一つのチームとしてみんなで取り組む

米沢市のブランド戦略

米沢の場合は、未来を目立たせます。

キャッチフレーズは、「挑戦と創造」

個人でも団体でも会社でも、各自がまず決意表明します。
自分にとって、挑戦とは?創造とは?

そして、「チーム・ネクスト・米沢」に参加表明し、チームの一員として日々努力します。

合言葉は、「米沢品質」

すでに実績のあるウワズミを表彰するのではなく、行動そのものを促し、その先で結果を残したら表彰する。

夢があります。

決意表明だけでも価値がある

実際、当館でも参加表明してみました。

ネットで登録

登録自体は、簡単です。
しかし、登録時の質問に身が引き締まります。

あなたにとって、挑戦とは?

あなたにとって、創造とは?

具体的に何をしますか?

どこで伝えていきますか?

質問に答えながら、自分や自社を見つめ直すキッカケになります。
米沢にいて、この部分を自分は受け持とうという決意表明。

各自のちょっとずつの努力が米沢全体の底上げに

「チーム・ネクスト・米沢」に登録するだけでも、気分的にだいぶ違います。
もちろん、この後に行動しなければ意味がないのですが、決意表明することは普通ないですから。

改めて決意表明する大切さを感じました。

鷹山公も同じだった

ブランドには、「鷹山公のDNA」というキーワードもありました。

鷹山公の名言「なせばなる」のDNA。

鷹山公の時代、借金で貧乏だった米沢藩。
コストカットもしましたが、それだけではよくなりません。
新たな種として、様々な事業を起こしました。

当時の米沢で言えば、僻地であった小野川温泉の泉質に目をつけ「製塩」をしました。
製塩は、あまりうまくいきませんでしたが、だめでもともと。
とにかくやってみる。

米沢中で試行錯誤が行われました。
その中で最も花開いたのは、「米沢織」でした。

しかし、米沢織のかげには、実らなかった山ほどの試行錯誤がありました。
おそらく、武士も農民も職人も商人もなく、それぞれが試行錯誤していたことでしょう。

試行錯誤の旗振り役が、上杉鷹山公でした。

1822年に亡くなられてから、約200年。
人口減少と景気低迷に喘ぐ米沢市民を励ますように鷹山公が注目されています。

単なる観光の呼び物としてではなく、精神的な支柱として再び光が当たったのは偶然ではない気がします。
鷹山公の没後200年ちょうどが2022年。

2019年から市民の間で始まったブランド運動。
区切りの年までに米沢に新たなスターが現れるのではないでしょうか?

もちろん、当館も「なせばなる」の気持ちで頑張ります。

最後にCGがインパクトありすぎますが、ちゃんと見るととても深い動画をご覧ください。

米沢の今後、楽しみですね。

著者情報

1976年、山形県米沢市生まれ。福島大学経済学部を卒業後、㈱旭テック(現・旭ブレインズ)に勤務。その後、オーストラリアでの1年間の放浪生活、那須温泉・山水閣での研修を経て、2004年、鈴の宿 登府屋旅館にUターン。宿の仕事のかたわら、小野川温泉のまちづくりに注力していた2011年、東日本大震災を経験。震災後は、米沢の温泉旅館の連携を模索。1か月後には、「温泉米沢八湯会」を組織化し、義援金を集め、プランを作り、新たな切り口で米沢の価値を高めている。2013年、代表取締役への就任を機に「車いすでも安心して過ごせる宿」を目指す。「お客さまは、旅館ではなく旅行に来ている」という発想から『車いすで米沢を旅する本』を編纂。車いすでも安心して旅できる地域づくりを行っている。また、宿の宴会場では、不定期で自主セミナーを開催。講演テーマは、「リピーターを生み続ける仕組みづくり」「小野川温泉・米沢八湯のまちづくり」「補助金・マスコミ・ソーシャルメディア活用法」「燃料は、捨てる温泉熱!ヒートポンプで灯油ゼロ」など。自身の経験を公開しながら、他地域からの視察も積極的に受け入れている。