旅館ブログ

便利の先の不便。人気が空席を呼ぶ、転売パラドックス

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チケットキャンプ

ネットとスマホで便利になった反面

きっと過渡期なんだと思います。

3世代でもラクラクのバリアフリー旅、
そして家族で落語を楽しんでほしい…
鈴の宿 登府屋旅館の 遠藤直人(@naaot)です。

最近知った便利なサイト。
チケットキャンプ。

チケットキャンプ

チケットキャンプ

チケットキャンプ

あのmixiが手がけるチケット専門の転売サイト。
チケットの転売といえば、ダフ屋さんが有名ですが、そこまで高額ではない中で取引されています。

これまでは、ヤフオクで転売されていたものは、チケット専門ということで、ヤフオクよりも簡単に見つかります。

今回、東京で開催の落語会のチケットをゲットすべく使ってみました。
簡単に良い席が取れました。

チケットキャンプ

1列目のど真ん中も出てる!

ユーザーとしては、待ってました!と言いたいサイトです。

しかし、このサイトと「コンビニ発券」を組み合わせると簡単な小遣い稼ぎができちゃいます。

①チケットぴあなどで、チケットをゲット。
②チケットキャンプで販売。
③購入者にコンビニ発券の番号を伝える。
④購入者が番号を元に最寄りのコンビニで発券。

今までなら、チケットという現物を発送しなければなりませんでしたが、メールで番号を伝えるだけで発券は相手任せ。

なんという便利な時代。
おそらく、手軽な小遣い稼ぎとしてバイト感覚でやっている方が多数いるようです。

すると、人気のあるチケットほど、転売目的の方が手に入れてしまいます。
売れればいいですが、売れない場合には、人気があるのに空席になります。

古くはダフ屋さんによって行われてきましたが、今、デジタルになり事態は深刻になっています。

人気の公演なのに、空席。
それも、一番前の真ん中とか。

こうなると演者側にとってもマイナスです。
ただチケットが売れればいいわけではなく、会場の雰囲気にも関わってきますから。

便利の先は、不便に戻る

「悪貨は良貨を駆逐する」と言いますが、まさに同じことが起きはじめています。

本来、その公演を見たい熱烈なファンがチケットを買えず、代わりに金銭目的で手に入れたものの売れないチケットが空席になる。

チケットキャンプなんか使ってるから、そうなる!
といえば、元も子もありません。

でも、しばらく、この素人ダフ屋は、増えるでしょう。

そこで、新たに行われているのが…。

チケットの手売りです。

「なにそれ?アナログ!」
一見アナログなチケットの手売りが密かに行われています。

例えば、ある落語家さんの定例会のような落語会の場合。

会が終わった後に、次回のチケットをその場で販売。
会場の座席図もつけて、好きな席のチケットをゲット。

こうすれば、ちゃんと会に足を運んでくださった熱心なファンに良い席を買ってもらうことができます。

どんなに便利なものも、悪用されはじめたら、不便でもまともなものに戻る

本来、チケットキャンプの目的は、「行きたかった人」が行けなくなったけど、空席を作らないよう転売するためだったはず。
それが、悪用されると、結局、行った人にまで迷惑になります。

転売サイトは、なくならないでしょうが、良識を持って使いたいですね。

著者情報

1976年、山形県米沢市生まれ。福島大学経済学部を卒業後、㈱旭テック(現・旭ブレインズ)に勤務。その後、オーストラリアでの1年間の放浪生活、那須温泉・山水閣での研修を経て、2004年、鈴の宿 登府屋旅館にUターン。宿の仕事のかたわら、小野川温泉のまちづくりに注力していた2011年、東日本大震災を経験。震災後は、米沢の温泉旅館の連携を模索。1か月後には、「温泉米沢八湯会」を組織化し、義援金を集め、プランを作り、新たな切り口で米沢の価値を高めている。2013年、代表取締役への就任を機に「車いすでも安心して過ごせる宿」を目指す。「お客さまは、旅館ではなく旅行に来ている」という発想から『車いすで米沢を旅する本』を編纂。車いすでも安心して旅できる地域づくりを行っている。また、宿の宴会場では、不定期で自主セミナーを開催。講演テーマは、「リピーターを生み続ける仕組みづくり」「小野川温泉・米沢八湯のまちづくり」「補助金・マスコミ・ソーシャルメディア活用法」「燃料は、捨てる温泉熱!ヒートポンプで灯油ゼロ」など。自身の経験を公開しながら、他地域からの視察も積極的に受け入れている。