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バリアフリー改修の前に訪れたい!嬉野温泉のスゴさ

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嬉野温泉のパンフレット

嬉野温泉に行ってきました

思いきって飛んでみました。

3世代でもラクラクのバリアフリー旅、
そして家族で落語を楽しんでほしい…
鈴の宿 登府屋旅館の 遠藤直人(@naaot)です。

嬉野温泉に2泊3日で行ってきました。
九州まで行ったにも関わらず、ずっと1つの温泉地にいるという珍しい旅。

そのくらい時間をかけても足りないくらい、見るべきもの、感じるべきものが多い温泉地でした。

嬉野温泉といえば、「シニアが訪れたい温泉地」全国トップ!

その秘密を少しだけご紹介します。

バリアフリーの取り組みがハンパない

当館でも行なっていますが、旅館での入浴介助。
なかなかできる温泉地は少ないです。

その先進地が嬉野温泉です。

嬉野温泉のパンフレット

入浴介助の先進地

そして、衝撃なのが、右上のパンフレット「やさしい旅館」。

バリアフリーの宿がたくさん載っています。
1温泉地にこんなにあるのか!と驚くと同時に、内容がまた秀逸。

なんと間取りが写真付きで掲載されています。

バリアフリーにとって一番気になるのは、どんな作りの部屋なのか?
お風呂はどうなのか?
まずハードが心配になるもの。

そのあたりを完璧にケアしている素晴らしいパンフレットです。

バリアフリー改修の前に、嬉野温泉

今回の視察で多大なるご尽力をいただいたのが、佐賀嬉野バリアフリーツアーセンターの吉川さん。

吉川さんのスゴさは、旅館の方と人間関係がしっかりできているところ。
無理を言って見学をお願いしたら、吉川さん経由ですんなりOKになりました。

同業として思いますが、普通は「もっと前から言ってよ」と断られたりするものです。

嬉野温泉のスゴさは、温泉街の様々なところがバリアフリーになっているところ。

旅館やお店はもちろん、歩道や足湯のようなパブリックスペースまでバリアフリーに力が入っています。
歩いて見学しながら、こんなにたくさんの事例に触れられるのは、日本でもココだけはないでしょうか?

私の勝手なご提案です。

バリアフリー改修をする前に、ぜひ一度、嬉野温泉を訪れていただきたい。

これから、全国各地でバリアフリーに向けた補助金や行政の取り組みが始まります。
そんな時、自分の思い込みで施設を作ると大抵失敗します。

一般家庭なら、特定の方のための改修なので、必要な箇所をしっかりできますが、旅館やパブリックスペースなど不特定多数の方が利用する場所ほど、思い込みでの間違いが起きやすいです。

できれば、一度、実物を見たい!と思うはず。
でも、なかなか見れませんし、一度にたくさん見れません。

ところが、嬉野温泉には、まとまって様々なパターンがあります。

私の勝手なご提案です。

嬉野温泉では、有料のバリアフリー視察受け入れをしていいと思います。

ポイントは、有料です。

通常、自分で予約して、泊まって視察するなら、泊まった宿しかみれません。
それが、いくつも見れるなら、有料でもみたいものです。

例えば、1軒につき1人千円とか。
いくつか組み合わせて、3軒なら3千円。
バリアフリーツアーセンターのガイド付き。

安すぎますかね。

「お金とるの?」と思うかもしれませんが、それ以上の価値があります。

間違って施設を作ることほど、恐ろしいことはありませんから。

ちゃんと視察料を払ったうえで、案内してもらった方が見る側も気持ちがいいものです。
施設改修なら、経営者、設計者、施工業者の3者で訪れるのが、オススメ。

歩いて見てまわれるほどバリアフリー施設が隣り合っている温泉地なんて、なかなかありません。

と、よそ者が勝手なことを申し上げました。
ぜひぜひ前向きにご検討いただければと存じます。

「嬉野チルドレン」と呼ばれる施設がたくさんできること間違いなしです。

今回、快く施設見学させていただいたお宿の皆様、案内してくださったバリアフリーツアーセンターのみなさま。
ご一緒させていただいた山崎まゆみさん、鹿児島の皆様、本当にありがとうございました。
いただいた種を東北で咲かせたいと思います。

著者情報

1976年、山形県米沢市生まれ。福島大学経済学部を卒業後、㈱旭テック(現・旭ブレインズ)に勤務。その後、オーストラリアでの1年間の放浪生活、那須温泉・山水閣での研修を経て、2004年、鈴の宿 登府屋旅館にUターン。宿の仕事のかたわら、小野川温泉のまちづくりに注力していた2011年、東日本大震災を経験。震災後は、米沢の温泉旅館の連携を模索。1か月後には、「温泉米沢八湯会」を組織化し、義援金を集め、プランを作り、新たな切り口で米沢の価値を高めている。2013年、代表取締役への就任を機に「車いすでも安心して過ごせる宿」を目指す。「お客さまは、旅館ではなく旅行に来ている」という発想から『車いすで米沢を旅する本』を編纂。車いすでも安心して旅できる地域づくりを行っている。また、宿の宴会場では、不定期で自主セミナーを開催。講演テーマは、「リピーターを生み続ける仕組みづくり」「小野川温泉・米沢八湯のまちづくり」「補助金・マスコミ・ソーシャルメディア活用法」「燃料は、捨てる温泉熱!ヒートポンプで灯油ゼロ」など。自身の経験を公開しながら、他地域からの視察も積極的に受け入れている。