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やねだんの地域再生術。豊重哲郎さんのスゴさ

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豊重哲郎さん

豊重哲郎さんと藻谷浩介さん

豪華共演に感動しました。

こんばんは。
鈴の宿 登府屋旅館の遠藤直人です。

昨日の報道ステーション、ご覧になりましたか?

「デフレの正体」の著者 藻谷浩介さんがスタジオのコメンテーター。
VTRで登場したのが鹿児島・やねだんの豊重哲郎さん。

尊敬するお二人の共演でした。

豊重哲郎さん

豊重哲郎さん

 

今までなんどかお二人のご講演をお聞きしました。

藻谷さんは、日本全国を旅した方。
米沢にも何度もお越しくださり、市街地の特性やまちづくりなどに現地の事情にとても詳しかったのが印象的でした。

 

藻谷浩介さん

藻谷浩介さん

 

一方、豊重さんは、緊張感みなぎる独特の雰囲気の中でお話をなさいます。
まちづくりに対して、いかに真剣に取り組むかを熱く語られます。

 

小野川温泉が取り組んできた3つの手法

わたしが、地方のまちづくりで「これしかない!」といきついた手法があります。

小野川温泉や米沢八湯のまちづくりは、これまでそのやり方でやってきました。

企業の取り組みと違い、地域のみんなで集まって行うまちづくりは、なにかと制約が多い。
そこで考えたのが、以下の3つの手法です。

少数精鋭でチームを作る

組織が大きければ大きいほど、動きは鈍くなるものです。

まして、まちづくりのように会社とは違って、人それぞれ考え方が違うと、まとまりにくくなりがちです。
特に、40人を超えるような大きい組織になると、なかなか動けなくなります。

そこで、ある程度メンバーを絞り、プロジェクトチームのような形で少数精鋭でコトを進める。

補助金を使って具体的な活動につなげる

メンバーがそろって、熱く語り合い、アイデアを出しても、発想だけではどうにもなりません。

具体的な行動を行うには、どうしても資金が必要になってきます。

そこで、手っとり早く補助金を獲得して、行動につなげてきました。

 

マスコミを最大限、活用する

マスコミに取り上げてもらえれば、広告費は無料です。

そこで、小さなネタでもなるべくプレスリリースをして、マスコミの取材につなげてきました。

地方紙や地方のテレビには、毎回載るくらいになりました。

 

以上が、私がこれまで取り組んできたやり方でした。

 

やねだんが取り組んだ「真逆」の手法

豊重さんのお話をお聞きして、ビックリしたのは、私がこれまでやってきたやり方と真逆だったことです。

「やねだん」とは…

 

地域の全員に目を配る

豊重さんは、「一歩進んだら、後ろを振り返る」とおっしゃいます。

一刻も早く前に進むのではなく、ちゃんと周りの人にも気を配りながら、みんなで進む。
決して、自分だけで目立って活動をしない。

 

補助金はあてにしない

補助金は、なにかをはじめるときにはとても便利です。
反面、補助金の打ち切りとともに事業が終わってしまいがちです。

やねだんは、手っ取り早い補助金よりも、自主財源を着実に確保する道を選びます。

 

マスコミの取材は断る

当初、やねだんでは取材を断っていたそうです。

普通は、テレビにでるとなれば、だれもが喜ぶものです。
ところが、シャットアウト。

しびれを切らしたテレビ局側が、あの手この手で交渉し、結果、賞を受賞するかわりに取材が実現したそうです。

 

どうして、やねだんのようにできないのか?

私は、やねだんに視察にいったわけではなく、聞きかじりと想像で書いています。
それでも、上記の3つの手法が容易ではないのはよくわかります。

なぜできないのか?
それは、時間がかかるから

普通は、そこまで待てません。
しかし、いったんできれば、可能性が枝葉のごとく伸び、無敵の地域になるのです。

以下、テレビでも紹介されていた、「理念」ともいえる3原則。

 

【地域を生まれ変わらせる三原則】

① 補助金に頼らない(住民自治)
② 自主財源確保
③ 還元

 

やねだんの取り組みは、いわば王道。

王道を歩む者だけが、本当に活性化した地域にできる。

豊重さんのVTRを拝見し、思ったのはおおむねこんなことです。

著者情報

1976年、山形県米沢市生まれ。福島大学経済学部を卒業後、㈱旭テック(現・旭ブレインズ)に勤務。その後、オーストラリアでの1年間の放浪生活、那須温泉・山水閣での研修を経て、2004年、鈴の宿 登府屋旅館にUターン。宿の仕事のかたわら、小野川温泉のまちづくりに注力していた2011年、東日本大震災を経験。震災後は、米沢の温泉旅館の連携を模索。1か月後には、「温泉米沢八湯会」を組織化し、義援金を集め、プランを作り、新たな切り口で米沢の価値を高めている。2013年、代表取締役への就任を機に「車いすでも安心して過ごせる宿」を目指す。「お客さまは、旅館ではなく旅行に来ている」という発想から『車いすで米沢を旅する本』を編纂。車いすでも安心して旅できる地域づくりを行っている。また、宿の宴会場では、不定期で自主セミナーを開催。講演テーマは、「リピーターを生み続ける仕組みづくり」「小野川温泉・米沢八湯のまちづくり」「補助金・マスコミ・ソーシャルメディア活用法」「燃料は、捨てる温泉熱!ヒートポンプで灯油ゼロ」など。自身の経験を公開しながら、他地域からの視察も積極的に受け入れている。