旅館ブログ

河北新報 座標にて連載スタート。「時間と空間、街挙げ演出」

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河北新報「座標」

ついに連載スタート!

はじまっちゃいました。

こんにちは。

3世代でもラクラクのバリアフリー旅をお手伝いしています。
鈴の宿 登府屋旅館の 遠藤直人(@naaot)です。

河北新報さんからオファーいただいたコラム「座標」。

様々分野の方が、各自の意見を述べるコーナーです。
私は、このたび、半年間6回の連載をさせていただくことになりました。

ありがとうございます。

というわけで、さっそく…

 

河北新報「座標」

16日(土)、連載スタートですっ!

 

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「えっ、全国4位?」

昨年12月、じゃらんリサーチセンターが発表した「人気温泉地ランキング」。
満足度の秘湯部門で、これまで圏外だった無名の温泉が4位に急浮上しました。

小野川温泉。
米沢市の小さな温泉です。
現在、14軒の宿が立ち並びます。

小野川温泉の歴史は古く、834年に小野小町が開湯、23歳の伊達政宗公は小野川のお湯で骨折を治しました。
古くから美人の湯として女性に人気でした。

近年はまちづくりの取り組みが評価されています。
こまの形をした手形で巡る湯めぐり、おかみ手作りのみそ、温泉熱を利用するバイナリ発電、温泉水ミスト販売など。
旅館、商店、地域が一体となり、温泉を生かして盛り上げています。

一連の取り組みの原点と言えるのが「小野川温泉ほたるまつり」です。
36年前に始まり、試行錯誤を続けて発展し、今では、山形県外からもたくさんのお客さまがいらっしゃるようになりました。

げたを鳴らしてわずか1分。
ほたる公園は夜になると多くの観光客でにぎわいます。

ゲンジボタル、ヘイケボタル、ヒメボタル。
光り方の違う3種類のホタルが闇の中を飛び交います。
温泉街の中にホタルが生息している、全国でもまれな自然環境です。
6月中旬から7月下旬までの長い期間観賞できるのも、小野川温泉ならでは。
7月上旬、温泉街を歩行者天国にして行うイベントには、子どもからお年寄りまで集います。

観光とは一体なんでしょう?

私は、観光は、時間と空間の中で思い出づくりをお手伝いする仕事だと考えています。

その瞬間にしか感じられない時間。
その場所でしか経験できない空間。

時間と空間をいかにご紹介し、お客さまに体験していただくか。

通常の旅館は、宿の中での時間と空間づくりがメーンです。
ですが、小野川温泉では旅館以外での時間と空間づくりにも力を入れています。
「まちづくり」と呼んでいます。

小野川温泉が得意なのは「時間づくり」です。
ほたるまつりをはじめ、さまざまなイベントでその日の小野川温泉でなければ体験できない瞬間を生み出してきました。
逆に「空間づくり」で有名なのは銀山温泉(尾花沢市)です。
大正ロマンの街並みに雪景色。
一枚の写真を見ただけでも「行ってみたい!」と、心動かされます。

きょう16日、小野川温泉で新たな時間が始まります。

いや、始まる予定でした。
冬の名物「かまくら村」です。

直径4メートル、高さ3メートルの巨大なかまくらに、ラーメンを出前できます。
冬だけ、小野川温泉でだけ楽しめる時間です。

残念ながら暖冬で積雪がなく、制作は延期になっています。
雪の状況を見て作りますのでお楽しみに。

みんなで力をあわせて温泉街の魅力をつくる。それが小野川温泉です。

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いかがでしたでしょうか?

次回は2月に掲載予定です。

コラムをきっかけに温泉や米沢に遊びに来てくださる方が増えればうれしいです。^^

著者情報

1976年、山形県米沢市生まれ。福島大学経済学部を卒業後、㈱旭テック(現・旭ブレインズ)に勤務。その後、オーストラリアでの1年間の放浪生活、那須温泉・山水閣での研修を経て、2004年、鈴の宿 登府屋旅館にUターン。宿の仕事のかたわら、小野川温泉のまちづくりに注力していた2011年、東日本大震災を経験。震災後は、米沢の温泉旅館の連携を模索。1か月後には、「温泉米沢八湯会」を組織化し、義援金を集め、プランを作り、新たな切り口で米沢の価値を高めている。2013年、代表取締役への就任を機に「車いすでも安心して過ごせる宿」を目指す。「お客さまは、旅館ではなく旅行に来ている」という発想から『車いすで米沢を旅する本』を編纂。車いすでも安心して旅できる地域づくりを行っている。また、宿の宴会場では、不定期で自主セミナーを開催。講演テーマは、「リピーターを生み続ける仕組みづくり」「小野川温泉・米沢八湯のまちづくり」「補助金・マスコミ・ソーシャルメディア活用法」「燃料は、捨てる温泉熱!ヒートポンプで灯油ゼロ」など。自身の経験を公開しながら、他地域からの視察も積極的に受け入れている。