旅館ブログ

コンビニ限定ビールとは何か?作り手の意地と心意気

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醸造家の夢

コンビニでビールを売る意味って、あるの?

珍しくお酒について語ります。

こんにちは。

すべては営業マンの受け売りです…
鈴の宿 登府屋旅館の遠藤直人です。

コンビニ限定ビールが、人気です。

 

醸造家の夢

コンビニ限定ビール

 

キリンのグランドキリン。
サントリーのマスターズドリーム。

コンビニ限定で販売しています。

この話を聞いたとき、なぜコンビニ限定なのか?
意味が分かりませんでした。

お酒が好きな人ほど、お酒の量販店やスーパーマーケット、酒屋さんで買います。

コンビニは、「酒を買おう!」と思っていく場所ではなく、ついで買う。
他が閉まっているから買う。
近いから買う。

という消極的な理由で買いにいく場所。

なにより、「安くない」。

だから、メーカーとしては、あんまり売れないはず。

それなのに、コンビニ限定にするのには、どんな意味があるのか?

 

コンビニ限定に見る、メーカーの意地と心意気

メーカーからすれば、「高いからいい」んだそうです。

実際、サントリーのこのビール、高いです。
確かに、こだわっているんですが、消費者としては高いと思う。

でも、それがいいんです。

なぜ、スーパーや酒販店で売らないか?

それは、簡単に値下げされるから。

メーカーさんが、そういっていました。

 

せっかくこだわって作った、いいビール。
ちゃんと価値のわかる人に相応の対価で飲んでほしい。

そして、ビールを楽しんでほしい。

そんな思いが見てとれます。

だから、コンビニ限定なんですね。
納得しました。

 

旅館の部屋も同じだったりする

実は、旅館もそうなんです。

苦労して銀行を説得して、借金して、宿を改装して、いい部屋作って…。

ここまではこだわっているんですが、数年後には稼働が落ちてくる。

すると、旅行会社からの甘い誘惑。
「社長、空気を泊めても意味ないですよ。もうちょっと手が届く値段で売りませんか?」

この、空気を泊める
旅館業界ならではの表現です。

要は、空室のままにしておくことです。

空室のままで過ごすくらいなら、安くしてでも売上あげましょうと。

スーパーや量販店も旅行代理店も、流通。
流通サイドとして、価値がどうこうより、売れるかが大事

売れるためには安くした方が、消費者は飛びつく!
という発想です。

今回のビールメーカーさんのコンビニ限定は、この発想からどう脱却し、価値ある商売をするか?
という一手だと思います。

そう考えると、コンビニっていうのは、価格よりも価値で商売している業態なんですよね。

あんまり値引きしていません。

私もそういう宿になりたいと思っています。^^

著者情報

1976年、山形県米沢市生まれ。福島大学経済学部を卒業後、㈱旭テック(現・旭ブレインズ)に勤務。その後、オーストラリアでの1年間の放浪生活、那須温泉・山水閣での研修を経て、2004年、鈴の宿 登府屋旅館にUターン。宿の仕事のかたわら、小野川温泉のまちづくりに注力していた2011年、東日本大震災を経験。震災後は、米沢の温泉旅館の連携を模索。1か月後には、「温泉米沢八湯会」を組織化し、義援金を集め、プランを作り、新たな切り口で米沢の価値を高めている。2013年、代表取締役への就任を機に「車いすでも安心して過ごせる宿」を目指す。「お客さまは、旅館ではなく旅行に来ている」という発想から『車いすで米沢を旅する本』を編纂。車いすでも安心して旅できる地域づくりを行っている。また、宿の宴会場では、不定期で自主セミナーを開催。講演テーマは、「リピーターを生み続ける仕組みづくり」「小野川温泉・米沢八湯のまちづくり」「補助金・マスコミ・ソーシャルメディア活用法」「燃料は、捨てる温泉熱!ヒートポンプで灯油ゼロ」など。自身の経験を公開しながら、他地域からの視察も積極的に受け入れている。