天才はワープする。ゆえに天才である。
この記事は7分ぐらいで読めます♪読み応え十分!どうぞお付き合いください^^
前座修業9年半を乗り越えた立川談慶師匠
落語に学ぶ人生訓。
3世代でもラクラクのバリアフリー旅、
そして家族で落語を楽しんでほしい…
鈴の宿 登府屋旅館の 遠藤直人(@naaot)です。
立川談慶師匠は、談志師匠の直弟子さんです。
前座名が、立川ワコール。あのワコールを辞めて落語家になられました。
通常、5年程度と言われる前座としての修業期間を9年半と長く過ごされました。
ただの前座ではなく、立川談志師匠の弟子としての前座。
相当ハードだったと思います。
その甲斐あってか、今となってはたくさんの本を書き、つまづきそうな人に響く言葉を量産されています。
そんな談慶師匠の本から。
「天才は、ワープする」
「天才は、ワープする」
とありました。
最初、ピンと来なかったこの言葉。
読み進めるうちに深さに気づきました。
「天才」と呼ばれる人は、その分野で新たな発見や革新を起こした人です。
単に努力して以前より高めたくらいでは、「秀才」どまり。
「えーーー!なんでこんなことできるの?人間の努力じゃ無理!天の与えた才能かよ!」
だから、天才。
常人の発想では、思いつかないことを思いつき、実行するから天才。
つまり、常人の思考の延長線上にはない発想をする。
この延長線上にはない発想や行動を「ワープ」と表現しているんだと思いました。
立川談志師匠のワープの軌跡
私自身は、談志師匠を生で拝見したことはありません。
本やCD、DVDやテレビを見て得たレベルでの解釈としてお読みください。
談志師匠のワープは、大きく3回。
落語とは、業の肯定である
それまで寄席で行われてきた伝統的な芸「落語」。
師匠から教わった話をいかに面白く語るか。
伝統といえば聞こえがいいが、あまり進歩のない閉塞状況。
そこにガツンと警鐘を鳴らしたのが、「落語とは、業の肯定である」。
「落語とは何かって、師匠から教わった話を面白おかしく話すことでしょ?」
なんていう浅い解釈ではなく、その根本を解き明かしました。
落語の本質を語りました。
当時の落語家からすれば、「いきなりなに言ってんの?」と思ったはず。
談志師匠、29歳ですから。
まさにワープ。
若くして、天才です。
落語とはイリュージョンである
その後、出てくる新たな解釈。
落語は、一見、寄席という屋内で座って落語家の話を聞くだけ。
とても閉鎖的な芸のようで、実は、聴衆は自分の頭のなかに想像を膨らませ、現実ではありえない場所へ連れてってくれる。
そんな力が、落語にはある。
落語の可能性を再定義した言葉だと思います。
落語とは江戸の風である
これも最初聞いて、ピンと来なかった言葉です。
「なに?イリュージョンの次は、江戸の風?」
これまた大きくワープしてます。
可能性を追求した結果、改めて落語とは何か?
落語と漫談との違いは、何かと考えて、「江戸の風」を感じないと落語ではない。
落語が失ってはいけない根幹を明らかにしました。
「落語とは、業の肯定」
「落語とは、イリュージョン」
「落語とは、江戸の風」
並べてみるといかにワープしているか、よくわかります。
ワープをどう捉えるか?
私の解釈はさておき、大事なのは、この時に周りにいた人々。
特に、お弟子さんです。
「えー、師匠。。。この前までと言ってることと。。。飛躍してる。」
天才は、ワープする。
ワープするからこそ、天才である。
ワープした天才を前に、弟子はどう考えればいいのか?
「聞いてたのと違う」状態で、どうモチベーションを持つのか?
納得いかないのなら、「自分は、そんな師匠に師事したわけじゃない」と師匠の元を去るのが手っ取り早いです。
でも、本当に師事しているなら、師匠のワープを受け入れなければなりません。
それでこそ、弟子。
しかし、頭でわかっていても、なかなかできないのもまた人間です。
どう考えて、行動に移すか。
その一歩がこの本に書いてあります。
最終的に、「めんどうくさい人」とは、自分自身であり、自分自身とどう向き合い、どう接するかなんですね。
現状、人間関係の閉塞感にお悩みの方にオススメです。^^
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