だから車いすで泊まれない。宿のバリアフリー化が進まない3つのカベ

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手すりとスロープ、そのお値段は?

何を整備するかですよね…。

こんばんは。
鈴の宿 登府屋旅館の遠藤直人です。

先月末にお風呂を改修しました。
手すりとスロープを設置しました。

関連記事は、コチラ
大浴場に手すりとスロープ!さらに、ラクラクに

 

大浴場 スロープ

新設した手すりとスロープ 

 

手すりとスロープ。
大浴場内ということで、温泉でさびないよう材質にこだわりました。

通常の手すりとスロープよりは、高くなっていると思います。

男風呂と女風呂で、合計40万円くらいです。
つまり、大浴場1つ分で20万円。

高いですか?
安いですか?

 

バリアフリー化のカベ① 設備のカベ

バリアフリーで使いやすくするには、どうしても設備が伴います。

通常の会社であれば、「手すりとスロープで40万?それで、どのくらい新規客が増えるの?」といわれそうです。 

この費用対効果の発想を超えて、設備を作れるか?

 

バリアフリー化のカベ② 資金のカベ

費用対効果といわずにバリアフリー化をしていきたい!
と決意しても、先立つものは必要になります。

資金です。

資金をどうするか? 

 

東京都には、こんな制度があります。 

東京都のバリアフリー化補助金

 

バリアフリー改修をするのに上限500万円で2分の1の補助です。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックを念頭に置いたものとは思いますが、これは助かります。

が、この情報を知ってしまうと、補助金があればやるけど、ないからやらないという発想になっては本末転倒です。

そう思わずにできるか。 

 

バリアフリー化のカベ③ 心のカベ

ここまで書いてなんですが…
「バリアフリー=設備」と考えてしまうのは短絡的です。

実は、障がいは人それぞれ。
どんなに施設がバリアフリーになっても、その設備が障がいのあるお客様にふさわしいかは、その方しだいなんです。

どうしても旅館の経営者は…、
「こんなに段差があるのでは、バリアフリーではないし、車いすのお客様に来てくださいとは言えない。」
と決めつけてしまいます。

「もっとちゃんと設備に手を入れてから、打ち出したい。そうでないとクレームになる。」
とビビってしまいがちです。

しかし、段差があっても、泊まれる障がいの方はいらっしゃいます。

サービス業であるがゆえの「ちゃんとしないとお客さまを迎え入れられない」という気持ちが逆にストップをかけてしまうのです。

 

設備を変えずにバリアフリーにする方法

では、どうすればよいのか?

どんな障がいにも100%対応できる施設などありえません。
施設に不備があると思っても、まずは目をつぶってください。

それよりも、情報をありのまま出す、のが大事です。

「玄関には段差があります。10センチです。」
「トイレのドアは65センチの幅があります。」
「エレベーターがない個所がありますが、スタッフが持ち上げるのを手伝います。」

なるべく詳細に。
できれば、写真や動画をそえて。

それさえあれば、あとはご本人さまやご家族さまが判断してくださいます。

情報を出さずに「うちは段差だらけだから…」と内気になるのではなく、「このくらい段差はありますが、よろしければどうぞ」と問いかける。

その姿勢を示すだけで、泊まれるお客様が増えます。

第三者機関で情報をまとめてくれているサイトもあります。
そういうサイトに協力するのも大事です。

福島バリアフリーツアーセンター

アクセシブルナビ

こういったサイトに登録するのも有意義なことです。

 

そして、のちのち、資金を使ってバリアフリー化を進めればいいと思います。

一歩ずつでいいんです。
気になる箇所からちょっとずつ変えていけば、お客さまには使いやすい施設になります。

今、旅をあきらめている方を旅に連れ出せれば…
まだまだ旅館にできることは、あるんです。^^ 

 

 

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