旅館ブログ

貸切風呂の楽しげな浴槽が完成。ワクワクが大事

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楽しくなければバリアフリーじゃない

「楽しくなければテレビじゃない」のパクリね。

3世代でもラクラクのバリアフリー旅、
そして家族で落語を楽しんでほしい…
鈴の宿 登府屋旅館の 遠藤直人(@naaot)です。

ワクワクって大事です。

バリアフリーの話になると、なんか病院や介護施設を思い浮かべる人が多いですよね。
手すりとスロープは確かに必要なんだけど、なんか全体的に淡い茶色とグレーっぽいデザイン。

いかにも病院や、介護施設のようなデザイン。

「そういうのは、イヤです」。
とお伝えしてはじまった、貸切風呂の設計。

機能も大事、でも、デザインも大事。

せっかくの貸切風呂。
見た目が、いかにもでは、もったいない。

入る人がワクワクするような。
もっと言えば、車いすとか障がいとか関係なく、子どもがワクワクして「入ってみたい!」と言いたくなるような。

温泉を楽しむなら、シンプルに浴槽があって、源泉掛け流しであればいいのですが、このワクワクをなんとか作りたかった。
そんなわけでできた浴槽がこちら。

浴槽に滑り台?!

超カラフル。
近くで見るとよくわかりますが、それぞれの区画も一色でなくてなんかグラデーションしてる。

一応、お湯をはってみたのですが、透明でいまいち分かりませんね。

入り方としては、ちょうど私の顔で隠れたあたりに腰掛けていただき、シューっと。
滑り台のように勢いよくは滑りませんが、ゆっくりお湯の方に入っていっていただく。

手すりをつけたかったのですが、あえて手すりをつけなかったのは、介助しやすいようにです。
お子さんにも滑り台感覚で入っていただきたい。

徐々にお風呂へ

つきあたりまで進んだら、椅子のように右向きに座っていただいて、そのままで半身浴もよし。
深いところに入ってもよし。

体が水の中にあるので、浮力がかかり、移動も介助もしやすくなっています。

湯口はこんな感じ

もちろん源泉100%掛け流し

大浴場、露天風呂同様、こちらも「源泉100%掛け流し」です。

「源泉100%」とは…

湯船に湯はりするときに温泉しか使いません。
源泉の量が少なかったり、温泉が熱すぎる場合などは、水道水などを加えて湯貼りする場合があります。

すると、湯船の中は、温泉と水道水のミックス。

それに対して、源泉100%掛け流しは、温泉のみで湯はりします。

源泉掛け流しとは…

掛け流しとは、湯船に入れた温泉が同じ量だけ湯船からあふれる方式。
コップに水を注ぎ続けて、あふれるのと同じです。

だから、常に新鮮な温泉が供給されます。

それに対して、循環式というのがあります。

こちらは、プールと同じ。
湯船の底に穴があり、そこからいったん水を抜いて、濾過器を通して綺麗にして、湯船に戻す

お風呂の場合、40度前後は、レジオネラ菌が発生しやすい温度なため、単に循環すると菌を培養してしまうことになります

そこで、循環式では、塩素などを常に投入し、一定の濃度で殺菌し続けなければなりません。

循環式は、一定に温度が保たれ、少ない量の温泉でも大きい湯船を作りやすいため、一時期、流行りました。
当館も以前は、循環式だったので、そのメリット・デメリットどちらもよく分かります。

というわけで、新しい貸切風呂は、「源泉100%掛け流し」。
小野川温泉の源泉を最高の状態でお楽しみいただけます。

そんなわけで貸切風呂の完成までもうすぐ。
お楽しみになさってください!^^

著者情報

1976年、山形県米沢市生まれ。福島大学経済学部を卒業後、㈱旭テック(現・旭ブレインズ)に勤務。その後、オーストラリアでの1年間の放浪生活、那須温泉・山水閣での研修を経て、2004年、鈴の宿 登府屋旅館にUターン。宿の仕事のかたわら、小野川温泉のまちづくりに注力していた2011年、東日本大震災を経験。震災後は、米沢の温泉旅館の連携を模索。1か月後には、「温泉米沢八湯会」を組織化し、義援金を集め、プランを作り、新たな切り口で米沢の価値を高めている。2013年、代表取締役への就任を機に「車いすでも安心して過ごせる宿」を目指す。「お客さまは、旅館ではなく旅行に来ている」という発想から『車いすで米沢を旅する本』を編纂。車いすでも安心して旅できる地域づくりを行っている。また、宿の宴会場では、不定期で自主セミナーを開催。講演テーマは、「リピーターを生み続ける仕組みづくり」「小野川温泉・米沢八湯のまちづくり」「補助金・マスコミ・ソーシャルメディア活用法」「燃料は、捨てる温泉熱!ヒートポンプで灯油ゼロ」など。自身の経験を公開しながら、他地域からの視察も積極的に受け入れている。