旅館ブログ

団体旅行→個人旅行→その次は、〇〇旅行ですね。うん。

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勝山さん

その昔、「団体旅行」が日本人の夢だった

今日は、予言です。

こんにちは。

たまにはだいたいなことを書いてみる…
鈴の宿 登府屋旅館の遠藤直人です。

先日、「いわて観光の日」というイベントで岩手県観光協会で講演させていただきました。
工藤さん、いろいろアテンドいただき、ありがとうございました。^^

そのときにもチラッとお話ししたお話です。

その昔、旅行といったら「団体旅行」が主流でした。

なぜなら、情報がなかったので。
情報がないから、エキスパートである旅行会社さんに足を運び、パンフレットを見比べて予約をする。

バスに乗って、ドーンと宿について、宴会場で大いに盛り上がって、スナックもラーメンもおみやげもすべてを、その宿で。

旅館は、宿をいかに大きくして、敷地内に温泉街を作り出すか。
それが成功のカギでした。

結果、温泉街は、すたれました。

そんな時代がありました。

団体旅行は、戦後の日本人が高度成長のなかで楽しんだ夢の時間でした。
日々をモーレツに働いて、稼いだお金で遊ぶ。

そんなイメージ。

旅行会社は、いかに効率よく行程を組んで、楽しんでもらうか。
なるべくお得な旅になるよう、団体だからと交渉しました。

そんな時代がありました。

「るるぶ」のタイトルの由来にもなった「見る・食べる・遊ぶ」を楽しんだ時代。

物見遊山のような旅でした。

そんな旅行業界に激震を与え、流れを変えたものが、1990年代に登場します。

 

21世紀を前に「個人旅行」という選択肢ができた

インターネットです。

それまで、遠くの観光地の情報や宿の情報は、知ることができませんでした。
だから、旅行会社さんが必要不可欠でした。

ところが、インターネットさえあれば、宿のホームページも観光情報も簡単に手に入ります。

そして、楽天トラベルやじゃらんネットが登場し、比較検討がしやすくなりました。
個人でも気軽に旅行ができるようになりました。

この時代の「るるぶ」は、「体験する・交流する・学ぶ」。
体験も交流も学びも、個人の志向によって決まります。

Aさんはそば打ち、Bさんは伝統野菜といった風に興味が違う。
それぞれが、自分だけの旅を作り、楽しみました。

宿は、面白いプランを出しながら、宿以外の地域の魅力を高めました。
温泉街を整備して、温泉街でも遊んでもらえるよう工夫しました。

 

この時代は、今も進行中です。

でも、今、時代は再び転換点を迎えています。
こっそりと。

 

今後は、きっと「個人→個人旅行」かもね

変化を引き起こしたもの、それはSNSです。

SNSの普及と進化により、旅行も大きく変わります

SNSの普及により、簡単に人と人がつながれるようにました。

人と情報がつながれなかなった、「団体旅行」の時代。

人と情報がつながった、「個人旅行」の時代。

そして、人と人がつながるようになった今、次なる旅は「個人→個人旅行」です。 

今までの旅は、「→宿」でした。

「団体→宿」。
「個人→宿」。

宿に泊まるのが目的でした。
これからは、宿の人に会うのが目的になります。

もちろん全部じゃないですが、そういうスタイルが増えていきます。

勝山さん
個人→個人旅行として選んでくださった勝山さん

 

 もちろん、宿の努力が問われます。

団体旅行が終わるころ、インターネットに積極的に取り組まなければ、結果を出せなかったように。
ただ待っていても、なにも起こりません。

いかにして、自分の個性をだし、お客さまと関係性を作るか

それに尽きます。

 

お客様にお伝えしたいのは、そういうスタイルで旅している人がすでにいるということ。

ここでの「るるぶ」は、「共感する・つながる・選ぶ」。

「私、この人の考え方、わかるわ」と共感し、SNSでつながり、ここに旅すると選ぶ。
当然、一回限りの旅ではなく、ずっとつながり、通うような旅。

選ぶといっても、定宿を決めるようなイメージです。

「常連と定宿」。
なんか古くさいようなこのコトバが、SNSを媒介して新たに生み出されていくのです。

きっと旅館以外の業界もそうなっていくと思います。
実に、豊かですよね。

著者情報

1976年、山形県米沢市生まれ。福島大学経済学部を卒業後、㈱旭テック(現・旭ブレインズ)に勤務。その後、オーストラリアでの1年間の放浪生活、那須温泉・山水閣での研修を経て、2004年、鈴の宿 登府屋旅館にUターン。宿の仕事のかたわら、小野川温泉のまちづくりに注力していた2011年、東日本大震災を経験。震災後は、米沢の温泉旅館の連携を模索。1か月後には、「温泉米沢八湯会」を組織化し、義援金を集め、プランを作り、新たな切り口で米沢の価値を高めている。2013年、代表取締役への就任を機に「車いすでも安心して過ごせる宿」を目指す。「お客さまは、旅館ではなく旅行に来ている」という発想から『車いすで米沢を旅する本』を編纂。車いすでも安心して旅できる地域づくりを行っている。また、宿の宴会場では、不定期で自主セミナーを開催。講演テーマは、「リピーターを生み続ける仕組みづくり」「小野川温泉・米沢八湯のまちづくり」「補助金・マスコミ・ソーシャルメディア活用法」「燃料は、捨てる温泉熱!ヒートポンプで灯油ゼロ」など。自身の経験を公開しながら、他地域からの視察も積極的に受け入れている。